しっとり大気に浮かぶ満月前の月 ― 2022/12/07
二夜ほど曇りや雨に閉ざされたものの、昨夜は快晴になりました。ただ日中降っていた雨がまだ乾かない状態で、湿度は100%近く。気温も寒気と放射冷却のせいで2度台まで下がり、霧になる直前のような透明度でした。またシーイングもかなり酷い状態。それでも貴重な晴れ間ですので、月面だけでも観察しようと望遠鏡をセットしました。
左は月が天頂を越した6日23時前の撮影で、太陽黄経差は約162.03°、撮影高度は約71.73°、月齢は12.62。酔ってしまいそうな大気の揺らぎですが、一応撮影してみました。シャープさが全くありませんね…。でも満月直前の月を味わうことができました。まだ月面Aの出現までには至らず、月面Nももう光の中。右リム側のフンボルト海、スミス海などは秤動のため見えなくなりつつあります。
双眼鏡では近くにすばるが見えました。あっという間に11月の月食から1ヶ月近く経ってしまうのですね。早いものです。24時間後には火星のそばに輝くでしょう。このあと予定していた火星撮影はシーイングが悪すぎたので諦めました。今夜晴れて満月が見えたら再挑戦してみましょう。
さていつものように、月周回から離脱する途中で撮影されたアルテミス1・オリオン宇宙船の画像から2点引用して地形を特定してみました。まずは右のID:art001e002132。これは月に接近してフライバイする途中のものでしょうか。月を見慣れていればすぐ分かる、表側(地球から見える側)の地形です。冒頭画像にも写っていますから探してみてください。(※冒頭画像ではっきりしなければ、月相が近い2022年3月16日の月面なら更に見やすいでしょう。)最下部のケプラーはコペルニクス・クレーターの西側(冒頭画像では左側)にある、光条が特徴のクレーターですよ。
NASA・アルテミス1・オリオン宇宙船のFlickerにはこの画像と同じシーケンスと思われる動画もあります。足の下を流れる月面が何とも心地よいですね。
お次は左のID:art001e002071。IDから推察すると右上画像より前に撮影されたのかも知れませんが、もしそれが本当なら2022年12月5日記事・二枚目の図で右方向から月へ接近するときの月面と思われます。特徴ある地形の名前を書き出しました。明暗境界を含む半分は裏側(地球から見えない側)ですが、フンボルト・クレーター(フンボルト海とは違います)から縁の海にかけては昨夜撮った冒頭画像にも写っています。2022年5月11日記事に取り上げた日本人名のヒラヤマ・クレーターもはっきり見えますよ。(※今月末からヒラヤマ・クレーター好機!)
前述flickerには、月フライバイ後に月面から遠ざかる様子の動画があり、三日月状の月と地球が一緒に見えています。そこに写っている地形もこの画像にあるミルン・クレーター付近が良く見えています。これらのことから、フライバイ前と後とで宇宙船が月に対して同じ側(月の東側)にいたことも分かりますね。
左は月が天頂を越した6日23時前の撮影で、太陽黄経差は約162.03°、撮影高度は約71.73°、月齢は12.62。酔ってしまいそうな大気の揺らぎですが、一応撮影してみました。シャープさが全くありませんね…。でも満月直前の月を味わうことができました。まだ月面Aの出現までには至らず、月面Nももう光の中。右リム側のフンボルト海、スミス海などは秤動のため見えなくなりつつあります。
双眼鏡では近くにすばるが見えました。あっという間に11月の月食から1ヶ月近く経ってしまうのですね。早いものです。24時間後には火星のそばに輝くでしょう。このあと予定していた火星撮影はシーイングが悪すぎたので諦めました。今夜晴れて満月が見えたら再挑戦してみましょう。
さていつものように、月周回から離脱する途中で撮影されたアルテミス1・オリオン宇宙船の画像から2点引用して地形を特定してみました。まずは右のID:art001e002132。これは月に接近してフライバイする途中のものでしょうか。月を見慣れていればすぐ分かる、表側(地球から見える側)の地形です。冒頭画像にも写っていますから探してみてください。(※冒頭画像ではっきりしなければ、月相が近い2022年3月16日の月面なら更に見やすいでしょう。)最下部のケプラーはコペルニクス・クレーターの西側(冒頭画像では左側)にある、光条が特徴のクレーターですよ。
NASA・アルテミス1・オリオン宇宙船のFlickerにはこの画像と同じシーケンスと思われる動画もあります。足の下を流れる月面が何とも心地よいですね。
お次は左のID:art001e002071。IDから推察すると右上画像より前に撮影されたのかも知れませんが、もしそれが本当なら2022年12月5日記事・二枚目の図で右方向から月へ接近するときの月面と思われます。特徴ある地形の名前を書き出しました。明暗境界を含む半分は裏側(地球から見えない側)ですが、フンボルト・クレーター(フンボルト海とは違います)から縁の海にかけては昨夜撮った冒頭画像にも写っています。2022年5月11日記事に取り上げた日本人名のヒラヤマ・クレーターもはっきり見えますよ。(※今月末からヒラヤマ・クレーター好機!)
前述flickerには、月フライバイ後に月面から遠ざかる様子の動画があり、三日月状の月と地球が一緒に見えています。そこに写っている地形もこの画像にあるミルン・クレーター付近が良く見えています。これらのことから、フライバイ前と後とで宇宙船が月に対して同じ側(月の東側)にいたことも分かりますね。