夜中に天気が回復したのでJWSTを…2022/02/05

20220205ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡
昨日はすっかり曇ってしまい、宵の西空にぼんやりと月と木星が見えただけでした。夜になると少しずつ回復、夜半までにはほぼ快星となりました。時折通過する雲が気になりましたが貴重な晴れ間です。L2に到達してから撮影していなかったジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡に望遠鏡を向けてみました。(望遠鏡で望遠鏡を撮るってなんだか滑稽…。)

L2に着いたせいなのかどうか分かりませんが、単位時間あたりの動きがかなり遅くなってます。おかげでひとコマにかける露出も長くでき、結果としてJWSTが明るくはっきり写りました。近距離の人工衛星ですから、JWST自身の動きに加えて観測者が日周することによる視線の変化が加わっています。どんな映像が届くのか楽しみで仕方ありません。

20220205小惑星9424 Hiroshinishiyama
JWST撮影後、星仲間のかすてんさんの小惑星9424(Hiroshinishiyama)が南中を過ぎていたので続いて撮影しました(右画像)。あと一週間ほどで衝を迎えますから、いまがいちばん明るい時期です。17等前半といったところでしょうか。画像左上のモヤモヤは系外銀河NGC3041。

両方の画像とも複数コマを雲が横切ってしまいましたが、雲の薄いところだったので影響も少なく、そのままコンポジットしてあります。透明度は高くありませんでしたがシーイングは思ったほど悪くありません。週末は寒気が流入するとのこと、今回はなんとか乱されず済んだようです。

今日の太陽と金星2022/02/05

20220205太陽
昨日は立春でしたが、太陽がほとんど顔を出さない残念な天気。一日遅れて今日はスカッと晴れましたが、強い季節風が冷たいです。春は遠い…。

20220205金星リム
左は10:40頃の太陽。一昨日左上リムに現れた領域は立派な黒点を伴っており、12941と採番されました。いやあ、黒点が多くなりましたね。右下のプロミネンスはさすがに見えなくなりました。でも右上のループや左下の背の高いものが次々に現れ賑やかです。数日後は南半球にまた追加されそうなので楽しみ。

20220205金星
太陽に先立って金星も撮影しました。小さくなったけれどまだファインダーで形が分かります。

右は9:50ごろの撮影で、太陽離角は約34.788°、輝面比は約18.875%、視直径は約46.070″。シーイングは比較的安定していましたが、撮影中に風が強くなってしまい、ラストはボロボロでした。