穏やかな夜に彗星観察2017/11/21

20171121パンスターズ彗星(C/2016 R2)
昨夜から今朝にかけて穏やかに晴れ、落ち着いて彗星観察ができました。少し透明度は落ちていましたが、特に夜半以降は雲が全くありませんでした。

まず、19日に妙な色で写ったパンスターズ彗星(C/2016 R2)に望遠鏡を向けました。機材類は一緒ですが、露出を倍に伸ばしました。前回ほど青白くはないものの、色彩強調するとやはり青成分が多いですね。うむむ、もう少し明るくならないかなぁ…。

20171121アサシン彗星(C/2017O1)
お次は北極星に6.5°まで接近したアサシン彗星(C/2017O1)。こちらはいつもの通り(?)エメラルドグリーンのコマがまだしっかり広がっています。なかなか息の長い彗星ですね。

我が家からの北天は住宅や街灯の直接光もあって光害カブリが特に多いのですが、明け方近くに撮ると多少マシになります。北極近くだと何時に撮っても高度も方位もあまり変化がないので、いちばん光害が少ない時間にすることができるのです。

20171121紫金山彗星(62P)
ラストは紫金山彗星(62P)。今回はしし座の後ろ足にある三連銀河と一緒に撮影しました。ここ数日は銀河の3°くらい南側を通過中で一緒に撮りたかったのですが、天気が思うように行きませんでした。やっと撮れて大満足。

左画像は右方向が北になります。銀河は画像右側、そして彗星は画像左側で緑色に光っていますね。他にも小さな銀河がたくさん写っていますよ。この撮影だけ上のふたつと機材が違い、より広範囲を撮影しています。左上の輝星はιLeo。撮影終了時点で天文薄明開始となりました。

それにしても三つも彗星を撮ると、下処理だけでたっぷり4、5時間はかかります。撮り終えてすぐ処理を始めたとしても、ある程度仕上がった像を目にするのは昼頃になってしまいますね。途中の調整も必要だから全自動で処理することも不可能。天体撮影というものは実に手間暇かかり、根気が要るものですね…。

参考:
パンスターズ彗星(C/2016 R2)に関係する記事(ブログ内)

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