妙な色の尾を伸ばすパンスターズ彗星2017/11/19

20171119_パンスターズ彗星(C/2016 R2)
昨日は朝から小雨模様で、夕方近くまで降っていました。日付が今日に変わって2時間ほど経つと雲が取れてきたため、明け方に撮れそうな彗星を撮影しました。

まずオリオン座の一角に輝くパンスターズ彗星(C/2016 R2)。この彗星は12月から1月にかけて11等台を保ち、当面楽しめそうな天体です。今回が初撮影ですが、画像を仕上げてビックリ。尾が青白いのです。別に特殊にフィルターを使ったわけでもないし、特殊な画像処理をしたわけでもないのに…。この独特の青みは何だろう???

かなり広がってるのでダストテイルに見えますが、ダストでこんな色にはなりません。実はイオンテイルのみが発達している?うーん、しばらく様子を見てみましょう。

20171119_ハインゼ彗星(C/2017 T1)
お次はハインゼ彗星(or ハインズ彗星/C/2017 T1)。三日前の撮影のときに暗すぎて写りが悪かったたため、露出を倍にして恒星と分離させようと試みました。

ところがなんと近くの恒星像に重なってしまい大失敗。辛うじて核が見えていますが、尾はダメ…。まぁ「彗星撮影あるあるネタ」なんですけどね。めげずに、また次の機会にトライしましょう。ここまでやって、もう薄明開始となってしまいました。せめてあと30分早く晴れてくれたらもうひとつくらい彗星撮れたのに…。

いずれの画像も彗星位置基準コンポジット、上方向が天の北方向、上下画角は約0.7°です。明け方は時折4m/sを越す風が吹き、像が甘くなっています。

参考:
パンスターズ彗星(C/2016 R2)に関係する記事(ブログ内)

今日の太陽2017/11/19

20171119太陽
夜半過ぎから朝まで晴れていたのですが、日が登ると雲が多くなりました。明け方から午前中はときおり強い風が吹いていましたが昼になって落ち着いています。

20171119太陽リム
左は12:15過ぎの太陽。雲が多すぎてなかなかまとまった撮影ができず、合成スタック数は通常の半分です。見辛いですが活動領域12687は中央左下にあります。また右やや上に新たな活動領域12688ができました。見事なプロミネンスがふたつも見えています。このうち左下のものは光球面から立ち上っているようですね。高度が相当あるのかも知れません。立体で見てみたいですね。