昨夕から雲が多く、夜半前は星がほとんど見えない状態でした。2時頃起きてみると少し雲が引いて星が出ていました。彗星を狙うには準備で終わってしまいそうな微妙な時間なので、久々に土星を撮ってみました。気流は比較的落ち着いており、ときおり過ぎる雲がある割には良い像。小さな望遠鏡でもこれだけ写ってくれました。

土星は約1ヶ月後の5月23日に衝を迎えます。大きな差があるわけではありませんが、例えば今日の画像を3月29日の像と比べると本体右上の「環の上にある本体の影」が少し小さくなっていますね。 衝を迎えると太陽が正面から照らすので、この影が最小になります。右はStellariumによる1ヶ月ごとのシミュレーション。こんな小さなスローペースの変化を楽しむのも空の味わい方のひとつですね。土星は衝のタイミングで地球と近くなり大きく見えますから、これから梅雨までのシーズンは観望絶好期です。

3時半にはかなり透明度が良くなりましたが、もうそろそろ薄明時間です。後ろ髪を引かれつつ、撤収となりました。今日は昼前まで晴れ、その後は下り坂です。今日が新月なので星が見放題の時期ですが、春の気まぐれな天気に一喜一憂です。