皆既月食は見られず…2015/04/04

20150404月食
二日間曇天や小雨が続き、今日4月4日楽しみにしていた皆既月食は夜になる前から絶望的でした。全国的にお天気が悪かったらしく、観察が可能そうなのは主に東北・北海道・九州の一部だけだったようです。ただ、皆既の様子をネット中継などで見ていたら関東の所々で雲間から見えたという報告がありました。ですので、20分おきくらいに外の様子を気にするようにしていました。

自分の街では皆既の21時頃まで月がどこにあるかも分かりませんでした。しばらく粘っていたところ、雲間から欠けた月がうっすらと姿を見せる瞬間が何度か訪れました。部分月食状態ですが、皆既終了から1時間ほど経った月をご覧ください。望遠鏡は使わず、カメラだけの雲越し撮影です。ピント合わせすらできない状態でしたが、見えただけ良しとしましょう。次の皆既月食は2018年1月31日、また部分月食は2017年8月8日です。詳しい時間などは記事末尾のリンクをどうぞ。

20150404月食
(追記)その後部分月食が終わった頃から雲が若干薄くなり、丸に戻った満月がチラホラと見えるようになりました。ただ、22:45頃に部分月食は終わったものの、実は月食はまだ続いています。半影月食と呼ばれる状態です。

月食の光源である太陽は大きさを持つため、地球の影は月の軌道上あたりでは縁がはっきりしません。これに大気の影響もプラスされ「濃い影(本影)のまわりに薄い影(半影)が広がっている」状態です。今日の月食は22:45から24:00頃まで月は半影の中にあります。右の写真を撮った23時過ぎにはまだ月の右やや上あたりが本影と半影のボンヤリした境界にあたり、少し薄暗く見えるのです。

20150404月
もうひとつ、同じ写真を少し広い範囲で色彩強調してみました(左)。今夜のように雲や霧越しに月を見ると月近くが青(水色)っぽく、それより外側が赤みを帯びた色に感じることがあります。これは雲粒子によるオーレオールと呼ばれる現象です。オーレオールは月食に関係なく、大気の中で起こるものです。もちろんブルーベルト(ターコイズフリンジ)やブルームーンとも関係ないですよー。黄砂などによっても発生し、太陽でも見られます。

参考:
アーカイブ:皆既月食の一覧
アーカイブ:部分月食の一覧
秋空の皆既月食(前回の皆既月食の記事・2014/10/08)
皆既月食のターコイズフリンジ(2014/11/02)