早朝のお月見2023/12/08

20231208虹の入り江、Jハーシェル、ピタゴラス
昨夜から今朝は概ね快星。ただ、未明まで強風が残り、シーイングもすこぶる悪い状態でした。明け方に細くなってきた月を観察。冬ですから仕方ないとは言え、想像以上に荒ぶる大気でした。撮影した中から3枚掲載します。かなり強引なスタック+後処理をしており、特にリムや暗い側、あるいはクレーター縁で破綻しているところがあるのでご容赦を。

左はすっかり真っ暗になった虹の入り江付近。土地勘が無いとどこが入り江なのか分からないくらい。入り江やビアンキニを右上から左下に貫くように山脈が割れているような地形になっています。普段は全く気付けませんが、ジュラ山脈に日暮れが訪れるころ良く見えます。

リムへ目を移すと、内部がゴツゴツしたJ.ハーシェルやバベジ、ピタゴラス、パスカルなど北極域のクレーターが確認できます。リュンカー山もぼんやり見えますね。もっとクリアな明け方を期待していましたが残念…。

20231208アリスタルコス、マリウス、エディントン
右画像はアリスタルコスからケプラーにかけての地域。プリンツは見えますがプリンツ谷は分解しないシーイングです。マリウス谷もさっぱり分かりません。たくさんのドーム群は見えますね。秤動が良いのか、ライナーγがずいぶんリムから離れていました。

実はアインシュタインを狙っていたのですが、リムぎりぎりなのであまりはっきりしません。辛うじてアインシュタインAの壁の影がちょっとだけ分かります。その手前、クラフトとカルダヌスの間にある連鎖クレーターもぼんやり写っています。月高度は結構あったのに…春夏だったらもっとはっきりしたのでしょうね。

20231208バイイ、シラー、シッカルト
南部も一枚。リム近くにバイイが見えています。南極側、逆くの字に光ってるのはカサトゥスあたりでしょうか。シラーは半分影になり、シラー・ズッキウス・ベイスンも凹んで見えます。シッカルト近くのワルゲンチンは光に満ちていますね。ハインツェルは黒い瓢箪になってしまいました。明日朝もこのあたりの変化が面白そうですが、かなり低いので我が家から見えるかどうか…。

というわけで色々残念な早朝のお月見でしたが、欲張っても仕方ありません。観察できたことに感謝したいと思います。

今日の太陽2023/12/08

20231208太陽
朝から良く晴れています。昨日は風が強かったけれど今日は穏やか。

20231208太陽リム
左は10:20ごろの太陽。活動領域はあまり変わりません。活発な左上の13513と右下の13511が競り合うように明るく光ってますね。右上リムの奇妙な形のプロミネンスが異彩を放ってます。北極域、右寄りにも高く伸びたプロミネンスが見えますよ。