小惑星探査機Lucyの目標天体、再挑戦2023/01/12

20230111_小惑星Orus(21900/1999 VQ10)
昨夜から今朝にかけてよく晴れました。夜半まではやや透明度が悪く、シーイングも冬そのものでしたが、夜半からはだいぶマシになりました。前夜に仮撮影した小惑星探査機Lucyの目標天体のうち、木星L4に位置する(21900)Orus、(11351)Leucus、(15094)Polymeleの三つを本撮影しました(左画像、下A・B画像)。

それぞれ予報光度は17.3等、17.8等、18.5等で、最大光度を少し過ぎたため前回撮影した2022年初冬時より0.1-0.2等程度暗い状態になりました。でも心配するほどではなく、いずれもはっきり写ってくれました。下弦前の月があったので特に暗いPolymeleに影響あるかなと心配でしたが、問題ありません。L4にある目標小惑星の残りは(3548)Eurybatesのみ。ぎょしゃ座とふたご座の境界付近で位置的な問題はなく、光度も16.5等ありますから、天気さえ良ければ問題ないでしょう。

20230112_23222月
せっかくなので小惑星撮影後に高さを増していた月も撮影(右画像)。ひと晩前より落ち着いており、ときおり大きく揺らめくことを除けばそこそこ良いシーイングでした。またこのころから急に気温が下がり、明け方はマイナス5度近くまで到達しました。

前夜から見え始まっていたアルタイ断崖もくっきりしましたね。ピッコロミニもほとんど闇の中。月面グーは影が出すぎてそれっぽく見えませんでした。ラモントが意外によく見えるタイミングで良かったです。ポシドニウスから南へ晴れの海を縦断するリンクルリッジも美しい。一日経ってさらに良く見えるようになったオリエンタレ盆地付近も期待が高まります。二、三日後のピークが楽しみ。

湿度がやや高めだったので、明け方は鏡筒の一部や作業テーブルが凍りつきました。霜というより氷と言えるような付着でした。向こう一ヶ月は関東平野の寒さもピークを迎えますね。

  • 20230111_小惑星Leucus(11351/1997 TS25)

    A.小惑星Leucus(11351/1997 TS25)
  • 20230112_小惑星Polymele(15094/1999 WB2)

    B.小惑星Polymele(15094/1999 WB2)


参考:
探査機Lucyの先回りをする・Part3(L4達成)(2022/11/02)
探査機Lucyの先回りをする・Part2(2022/10/31)
探査機Lucyの先回りをする(2022/10/30)

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