雲間の土星観察は酷いシーイングだった… ― 2024/09/05
昨夜から今朝も雲が多かったけれど、夜半まではそれなりに晴れ間がありました。せっかくなので雲の合間に土星を撮影できないか画策。どうにか撮ったものの、冬のような劣悪シーイングと常に望遠鏡を揺さぶる風にノックアウト。酷いスタックエラーに悩まされつつ、どうにかみられる画像に仕上げました。
衝が近いため、南中はほぼ0時。なるべく子午線またぎの撮影は避けたいので、今回は天気の影響もあって0時前に終わらせました。カッシニの間隙はモニターでは見えませんでした。画像処理でようやく分かる感じです。夏の好シーイングを飛び越して、秋も無く、一気に冬の空になって悲しい…。
衝が近いことを示す、「環に投影された本体の影」はほとんど見えませんでした。また「本体に投影された環の影」も消えていました。環から南がシームレスに本体へ繋がっていて、なかなか見られない光景です。土星の位相角は5日0:00JSTで0.450°。環の衝効果は十分期待できる値ですが、環が寝過ぎていて分かりません。それでもひと月数回の確認でも環の傾斜がどんどん大きくなるのが分かります。来年は環が見えなくなると言うのに、不思議な気分になりますね。あと半年で本当に元に戻るんでしょうか?
今年の位相は最小時でも0.2284°。去年は0.1841°でしたから少し大きいですね。2049年7月の衝ごろには位相角が0.00004257°(約0.15秒角)という前代未聞の角度関係になります。地球の影が土星まで届くかな?
衝が近いため、南中はほぼ0時。なるべく子午線またぎの撮影は避けたいので、今回は天気の影響もあって0時前に終わらせました。カッシニの間隙はモニターでは見えませんでした。画像処理でようやく分かる感じです。夏の好シーイングを飛び越して、秋も無く、一気に冬の空になって悲しい…。
衝が近いことを示す、「環に投影された本体の影」はほとんど見えませんでした。また「本体に投影された環の影」も消えていました。環から南がシームレスに本体へ繋がっていて、なかなか見られない光景です。土星の位相角は5日0:00JSTで0.450°。環の衝効果は十分期待できる値ですが、環が寝過ぎていて分かりません。それでもひと月数回の確認でも環の傾斜がどんどん大きくなるのが分かります。来年は環が見えなくなると言うのに、不思議な気分になりますね。あと半年で本当に元に戻るんでしょうか?
今年の位相は最小時でも0.2284°。去年は0.1841°でしたから少し大きいですね。2049年7月の衝ごろには位相角が0.00004257°(約0.15秒角)という前代未聞の角度関係になります。地球の影が土星まで届くかな?
今日の太陽 ― 2024/09/05
美しい夕空ランデブー ― 2024/09/05
夕空に戻った月が金星とランデブーしました。
新月から二日経ち、今夕に月が見えれば文字通り三日月。昼間は雲が多くて心配でしたが、日が傾く頃にはほぼ快晴になりました。今日のランデブーはとにかく低くて、昨日ベランダから場所を確認したらどうやっても電線や建物にひっかかりそう。1日考え抜いて人工物が極力写野に入らないよう周到に位置決めし、何とか左画像を得ました。(原画には電柱が入ってますが、トリミングしました。)
ベージュの雲がかかって美しいですねぇ。これくらいの天体接近は何かアクセントになるものが画面に入っていたほうが映えます。もう少し暗くなれば地球照も見えたのでしょうが、西空低空の雲に埋もれてしまいました。
今夕の接近は月没頃に最接近し、日本経緯度原点での測心計算では18:54:11に最小離角が約1.841°でした。次に3°以内に接近するのは来年4月25日14時前後(昼間/離角約2.2142°)、その次は約1ヶ月後の5月24日、日の出直前(離角約2.7506°)。周囲がそこそこ暗くて離角が小さいチャンスはなかなかなくて、2056年12月10宵のくっつくような接近まで無さそうです。(フィリピンあたりでは月による金星掩蔽になります。)
背景の空では反薄明光線が派手に出ていました。右画像で分かるでしょうか?ピンク色の光の筋がジャンケンのパーのように広がっていますね。ピンクの光線は薄明光線、光線に挟まれた暗い部分が反薄明光線。夕空ではこの暗い光線のほうが目立ちます。地平の向こうに背の高い雲があるのでしょう。何らかの大きな物体が沈んだ太陽に照らされて、影が空へ伸びているのです。高山が多い地方では山の影が原因の場合もあります。
右画像にも月と金星が写っていますよ。探してください。
新月から二日経ち、今夕に月が見えれば文字通り三日月。昼間は雲が多くて心配でしたが、日が傾く頃にはほぼ快晴になりました。今日のランデブーはとにかく低くて、昨日ベランダから場所を確認したらどうやっても電線や建物にひっかかりそう。1日考え抜いて人工物が極力写野に入らないよう周到に位置決めし、何とか左画像を得ました。(原画には電柱が入ってますが、トリミングしました。)
ベージュの雲がかかって美しいですねぇ。これくらいの天体接近は何かアクセントになるものが画面に入っていたほうが映えます。もう少し暗くなれば地球照も見えたのでしょうが、西空低空の雲に埋もれてしまいました。
今夕の接近は月没頃に最接近し、日本経緯度原点での測心計算では18:54:11に最小離角が約1.841°でした。次に3°以内に接近するのは来年4月25日14時前後(昼間/離角約2.2142°)、その次は約1ヶ月後の5月24日、日の出直前(離角約2.7506°)。周囲がそこそこ暗くて離角が小さいチャンスはなかなかなくて、2056年12月10宵のくっつくような接近まで無さそうです。(フィリピンあたりでは月による金星掩蔽になります。)
背景の空では反薄明光線が派手に出ていました。右画像で分かるでしょうか?ピンク色の光の筋がジャンケンのパーのように広がっていますね。ピンクの光線は薄明光線、光線に挟まれた暗い部分が反薄明光線。夕空ではこの暗い光線のほうが目立ちます。地平の向こうに背の高い雲があるのでしょう。何らかの大きな物体が沈んだ太陽に照らされて、影が空へ伸びているのです。高山が多い地方では山の影が原因の場合もあります。
右画像にも月と金星が写っていますよ。探してください。