良い空に恵まれました2022/12/20

20221220_31183月
昨夜から今朝にかけて、12月にしては気流がかなり安定し、良い晴れ間になりました。

左は20日明け方少し明るくなってきた5:40過ぎに撮影した月。太陽黄経差は約311.83°、撮影高度は約27.23°、月齢は25.91。この画像は月の北極を上方向にしてありますが、肉眼で見た月の弦傾斜もマイナス35度以上あって、もう水平月の時期は脱してしまったことが伺えます。低空で揺らめいていたものの細部まで写っており、欠け際ぎりぎりに見えるアリスタルコス付近のリンクルリッジやリュンカー山の膨らみ、巨大なバイイやシッカルト、縁には東の海もかろうじて見えています。良く見ると月面A地形もはっきり見えますね。

三日後の23日に新月を迎えるこの月は2022年11月30日記事に書いたように冬至に近いタイミングとなるため、「限りなく朔旦冬至に近い新月」となります。冬至と新月が完全に一致するのは2052年12月21日までやってこないので、今年は月と太陽の始まりをありがたく祝いたいと思います。

日付が変わる前、19日22時ごろ撮影した火星もしっかり模様が分かりました(下A画像)。12月中旬はスタックできないくらい乱れた日々が続いていたけれど、待ち望んでいた快星夜がやっと来てくれた感じ。気のせいか分かりませんが、南極側に小さな極冠が視認できました。画像でも小さな点状に写っているようです。下B図は比較のための火星図。北極の雲がかなり少ないですね。晴れ上がっている途中なのか、たまたまこちら側が少ないのか…。現在の火星はLs=357°あたりで、ちょうど春を迎えるころでしょうか。北半球は暖まり始め、南半球は冷めてゆきます。

思いの外良い空でしたので、この他に試写を兼ねて二つの天体を撮影したのですが、処理が追いついていないため後ほど別記事にする予定です。

  • 20221219火星

    A.19日の火星
  • 20221219火星図

    B.19日の火星図


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