明け方の二惑星2021/06/10

20210610木星
昨夜から今朝は概ね快星。夜半前は透明度が悪かったものの、夜半頃から明け方まで星空を堪能できました。二重星を中心に観察・撮影したのですが、処理に時間がかかるため後日掲載します。(→追記:6月16日記事に掲載しました。)

薄明が始まってそろそろ撤収…と思いましたが、せっかくだから南天の木星と土星に望遠鏡を向けました。両惑星ともまだ赤緯が低いため、明け方に回ってからは数回しか見ていません。

20210610土星
木星は今年に入った頃から「ガリレオ衛星相互食」が始まっています。ある衛星やその影が別の衛星を隠すような現象で、おおよそ6年に一度しか起こりません。前回は2014年夏から2015年夏頃でした。小型望遠鏡で見えるほど暗くなるケースもあるので、ぜひ観察してください。ちなみに左上画像に写っている衛星は、木星に近いほうがカリスト、遠いほうがイオ。

いっぽう土星は2017年に環の傾きが最大になった後、2025年3月24日と5月6日の「環の消失」に向けて少しずつ姿勢を正している最中です。こちらも継続して追いかけてみてくださいね。

今日の太陽2021/06/10

20210610太陽
昨夜から今朝にかけて珍しく快星でした。まもなく新月(今夜は北極圏やカナダで金環日食)なので、貴重な夜時間を過ごすことができました。朝からは雲が出たものの、青空多めです。

20210610太陽リム
左は13:30過ぎの太陽。南半球の活動領域12829とともに、北半球中央子午線付近に黒点を伴う12832ができました。この黒点群は昨日からごく小さく見えていました。左下のプラージュは後続へつながっており、リムにはとても明るいプロミネンスが見えますね。右下リムのプロミネンスも相変わらず規模が大きいです。