5月最終土曜日。相変わらず日中は雲が多く、淡い暈が見えた程度。午後遅くなり青空が広がりましたが、夏至まで一ヶ月を割り込んで日没位置はだいぶ北寄りとなり、太陽望遠鏡が向きませんでした。

夕方に金星と水星が接近している様子が見えるはずだったので、カメラと双眼鏡を片手に待機。暗くなるにつれて薄雲が広がってしまい、上空から東側は全滅でした。でもかろうじて西空低空は期待できそうな雲間が残っていました。

ほどなく金星が雲越しに確認できました（左画像）。でも水星は見えません。雲があるのか、光度が薄暮に負けているかの…

しつこく見ているうちに、ようやく水星が見えてきました（右画像）。思ったよりずっと暗くてびっくり。撮影時の両惑星離角は0.5°を超えていましたが、今日昼過ぎには0.401°まで接近していたようです。

金星と水星は年間数回ほど接近しますが、過半数は太陽離角10°以内で起こるため、気軽に見える機会は少ないです。今回のように両惑星離角0.5°程度以下で、かつ太陽離角15°以上というのは2015年1月11日（最小離角0.641°）や2005年6月27日（同0.065°）まで遡ってしまいます。

同じ条件で調べると、次回はなんと2036年6月12日（同0.203°）や2041年10月19日（同0.221°）までありません。長生きできそうな方はぜひご覧くださいね。もちろん、もっと離角が大きくてもいいなら毎年…とは言わずとも数年に一度はチャンスがありますからご安心を。