静かな秋空の彗星たち2018/10/09

  • 20181009スイフト・ゲーレルス彗星(64P)

    A.スイフト・ゲーレルス彗星(64P)
  • 20181009ステファン・オテルマ彗星(38P)

    B.ステファン・オテルマ彗星(38P)
  • 20181009ジャコビニ・ツィナー彗星(21P)

    C.ジャコビニ・ツィナー彗星(21P)


昨夜から今朝は夜半前まで雲が多かったものの、日付が変わる頃から素晴らしい快星となりました。新月期なのでたっぷり露出がかけられます。時折横切る雲があって難儀したものの、明け方までに彗星三つと星雲ひとつを撮影できました。

秋から冬にかけての増光が期待される周期彗星四天王、「ジャコビニ・ツィナー彗星(21P)」「スイフト・ゲーレルス彗星(64P)」「ステファン・オテルマ彗星(38P)」「ウィルタネン彗星(46P)」のうち、現在南に低空の46Pを除く三つはとても良い姿を見せてくれました。先週下弦前の月明かりで撮影したときよりずっとコントラスト良く撮れたので、64Pと38Pの緑色のコマがとても大きく見えています。

20181009_NGC2261
ジャコビニ・ツィナー彗星はだいぶ暗くなり、位置もかなり南下したので、我が家からは障害物が多くてぼちぼち見納め。でもまだ尾がしっかり伸びているので、南の低空まで観察可能な方はぜひご覧くださいね。折しもりゅう座流星群…別名ジャコビニ流星群の極大夜でした。あわよくば流星と母天体とを一緒に撮影とも考えたのですが、視界は悪いし、そもそも流星は全く見かけませんでした。

右は撮影時間調整の間にリファレンス撮影したNGC2261「ハッブルの変光星雲」です。V型にうねった星雲が、まるで小さな彗星を思わせますね。