雲間のNGC8912018/10/03

20181003_ngc891
昨日午後から雲が湧き、夜は流れる雲に時折星月が見えるような状況でした。夜半を過ぎると幾分晴れ間が長いときもあったので、機材調整と撮影練習をすることに。ここ数ヶ月は快星夜が少なく、腕も機材もなまっていました。普段から整備や練習を怠らないようにしないと、いざ晴れたとき成果が上げられません。

天頂付近の晴れ間があったので、NGC891をターゲットにしました。時々通る雲に翻弄されるせいか、ガイド精度が悪いですね。大気の揺らぎが大きかったので、星像も大きくなりました。天体撮影はそういった運任せの面もかなりあります。

今度は火山が噴火したスラウェシ島2018/10/03

20181003地球観測衛星TERRA
インドネシアのスラウェシ島では5日前の9月28日10:02UT(19:02JST)にマグニチュード7.5の大地震があったばかり。甚大な津波の被害が出ており、未だに全容が掴めていないとも聞きます。

ところが、驚いたことに本日0:47UT(9:47JST)には同じ島内にあるソプタン山で噴火が起こったとのこと。地震との関連は不明ですが、もともと要警戒の活火山だったようです。

左はNASA・WorldViewサイトからの引用で、地球観測衛星TERRAが捉えた火山の噴煙。少し雲が多いですが、画像中心から左(西)のほうへ色合いが違う雲状のものが流れていますね。軌道計算すると本日のTERRAは11:20JST前後にスラウェシ島上空を通っているので、位置や撮影時刻からして拡散した噴煙と見て間違いないでしょう。地球観測衛星AQUAが通ったのはもっと遅い時間だったので、雲に覆われて何も確認できませんでした。

20181003-1030気象衛星ひまわり
解像度が低いですが、気象衛星ひまわりでも写ってるのではないかと探したところ、それらしい雲状のものが9:50JST以降しばらくの間写っていました。右は一番濃くなっていた10:30JSTの画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。赤矢印のところです。ここは赤外画像で見ると熱くなっていたので、火山の位置で間違いないことが分かりました。

大地震の震央位置は赤丸マークしたところ。火山からは測地距離で560kmくらい離れています。こうも大惨事が続くと心が折れてしまうでしょう。私も東日本大震災のとき、余震続きでなすすべなく相当へこみましたが…現地の方々が心配です。