夕空の金星と火星は近くなる?遠くなる?2017/01/15

20170115夕空
今日は一日ほとんど雲もなく過ぎてゆきました。左は日没から30分近く経った西空。もう金星が爛々と輝いています。このあとすぐ雲が北西から押し寄せて全天曇りとなりましたが、18時を過ぎた頃にはまた快晴になりました。

昨年末頃から夕空で金星と火星が並んで輝くようになりました。1月1日には火星と海王星12日・13日には金星と海王星がそれぞれ接近しましたが、こうなると「金星と火星はいつ接近するのか?」と疑問になりますね。でも昨年末頃からの夕空を頭の中でリプレイしても、「近づいているような、近づいていないような…」と、あやふやです。

星座を作る恒星を毎日同じ時刻に観察すると、だんだん西に沈んでいくように見えます。これは日々の日周運動に重なって動く「年周運動」です。ところが金星や火星はさらにその位置から動いているように見えます。惑星がそれぞれ太陽の周りを回っており、その動きが加わってしまうからです。

20170115金星・火星・海王星
現在は金星も火星も地平から離れるように動いて見え、その動きは両星とも平行線を辿るかのようなので、金星と火星の離角変化がとても分かり辛い状況なのでした。

右は18:30過ぎに撮影した金星・火星・海王星。上が天の北方向で、画角はおよそ15°×10°。金星と火星はだいたい8°弱の離角です。どこまで近づくのか(あるいは遠ざかりつつあるのか)気になりましたので、日々の離角を計算で出してみました(左下図)。グラフを見ると両惑星は近づいており、最接近は2月2日頃です。その頃には海王星が離れてしまいますが、まぁとにかく同じ画角で追いかけてみましょう。

金星と火星の離角
最接近を過ぎると金星と火星は急速に離れていくでしょう。これはもっぱら金星が3月下旬の内合に向かって急速に太陽に近づく動きが原因ですね。(3月末はもう宵の明星ではありません。)

なお、1月31日と2月1日は両惑星の側に細い月がやってきますよ。とても綺麗だと思いますからぜひご覧くださいね。両日共に「昼間に月と金星が近い日」として、月を使って昼間の金星を探すチャンスでもあります。

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