来月は水平月とブルームーン ― 2023/07/30
昨宵は薄雲のかかる空でしたが、月が輝く南の空はなぜか晴れていたので月面を観察すべく準備。ただ、隣家の屋根が高いため、結局観察できたのは20:30ごろから30分程度でした。
左画像は29日20:40頃の撮影で、太陽黄経差は約134.23°、撮影高度は約26.08°、月齢は11.71。ずいぶん丸くなってきましたね。月末ごろこんな形を見ると、気になりませんか?ひょっとしたら来月頭は満月になるんじゃないかと。そして月初めに満月と言うことは月末も満月になるんじゃないかと。…こういう発想が自然に湧いてくるなら、もうすっかり身体に月のリズムができ上がっている証拠。素晴らしいことです。
実際その通り。2023年8月は2日と31日の二回満月があり、31日のほうはご存知「月間重複に基づくブルームーン」になります。しかも年間最大の満月です。月間重複ブルームーンは2020年10月31日以来のことなので久しぶりですね。なお「二至二分に基づくブルームーン」は約二年前の2021年08月22日にありました。(→参考:アーカイブ「満月とブルームーンの一覧」)。
もうひとつ周期性を持つ現象として忘れちゃいけないのが、8月16日新月の前日は「明け方の水平月」ということ。晩夏から秋にかけては明け方見える新月直前の月が日本各地で水平に見えるでしょう。今年は8月15日、9月13日、9月14日の三回チャンスがあります。この三件について毎年作っている「月高度が5°瞬時における弦の傾斜マップ(2°ごとの黄色ライン)」「月高度が10°瞬時における弦の傾斜マップ(2°ごとの水色ライン)」を記事下に掲載しました。観察の参考にしてください。地図を見ると分かるように、9月14日のケースは今年一番広範囲で水平月・逆転月が見えます(→参考:「横たわる有明月を観よう・Part1」・「横たわる有明月を観よう・Part2」)。
さて昨夜の月面に話を戻すと、内部がゴツゴツしたJ.ハーシェルやサウスあたりが朝を迎え、アリスタルコスやマリウス、メルセニウス、シラーなども見えてきました。とにかく高度が低くて我が家の庭からは短時間しか見えず、毎年この時期は難儀します。月頭の満月が今年最南でしたから、まぁ仕方ありませんね。
日付を越えて、土星と木星を観察。土星には時々薄雲がかかり大気の揺らぎも結構ありましたが、木星が高くなる頃は少し収まってくれました。前夜の好シーイングに比べたら見劣りしますが、そこそこ細かい模様が見えたので良しとしましょう。
左画像は29日20:40頃の撮影で、太陽黄経差は約134.23°、撮影高度は約26.08°、月齢は11.71。ずいぶん丸くなってきましたね。月末ごろこんな形を見ると、気になりませんか?ひょっとしたら来月頭は満月になるんじゃないかと。そして月初めに満月と言うことは月末も満月になるんじゃないかと。…こういう発想が自然に湧いてくるなら、もうすっかり身体に月のリズムができ上がっている証拠。素晴らしいことです。
実際その通り。2023年8月は2日と31日の二回満月があり、31日のほうはご存知「月間重複に基づくブルームーン」になります。しかも年間最大の満月です。月間重複ブルームーンは2020年10月31日以来のことなので久しぶりですね。なお「二至二分に基づくブルームーン」は約二年前の2021年08月22日にありました。(→参考:アーカイブ「満月とブルームーンの一覧」)。
もうひとつ周期性を持つ現象として忘れちゃいけないのが、8月16日新月の前日は「明け方の水平月」ということ。晩夏から秋にかけては明け方見える新月直前の月が日本各地で水平に見えるでしょう。今年は8月15日、9月13日、9月14日の三回チャンスがあります。この三件について毎年作っている「月高度が5°瞬時における弦の傾斜マップ(2°ごとの黄色ライン)」「月高度が10°瞬時における弦の傾斜マップ(2°ごとの水色ライン)」を記事下に掲載しました。観察の参考にしてください。地図を見ると分かるように、9月14日のケースは今年一番広範囲で水平月・逆転月が見えます(→参考:「横たわる有明月を観よう・Part1」・「横たわる有明月を観よう・Part2」)。
さて昨夜の月面に話を戻すと、内部がゴツゴツしたJ.ハーシェルやサウスあたりが朝を迎え、アリスタルコスやマリウス、メルセニウス、シラーなども見えてきました。とにかく高度が低くて我が家の庭からは短時間しか見えず、毎年この時期は難儀します。月頭の満月が今年最南でしたから、まぁ仕方ありませんね。
日付を越えて、土星と木星を観察。土星には時々薄雲がかかり大気の揺らぎも結構ありましたが、木星が高くなる頃は少し収まってくれました。前夜の好シーイングに比べたら見劣りしますが、そこそこ細かい模様が見えたので良しとしましょう。
★2023年・水平月マップ
- 上地図は自作プログラムによる概算です。観察の目安としてお使いください。
- 0°のライン上が完全な水平月(計算上のカスプを結ぶ弦傾斜が水平)になるところ。またマイナス数値のラインは弦傾斜が右下がり、プラス数値は右上がりです。
- 例えば2023年9月14日明け方の月が高度10°に達したとき、宮城や山形よりも南の全域で水平月または逆転月が見えることになります。
今日の太陽と昼間の金星 ― 2023/07/30
今日も快晴。ウナギでも食べて精を付けたいところですが、暑すぎて買い物に行く気力もなし…。当地・茨城は四日連続で熱中症警戒アラート発令中ながら、地元のお祭りで盛り上がっています。夏祭りの風土と気候変動がかみ合わなくなってきた感がありますね。気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は908、真夏日地点数は767、猛暑日地点数は213、酷暑日地点数は0。
左は13:20ごろの太陽。左上リムぎりぎりに新たな黒点をともなう活動領域13391が見えてきました。現在見えている活動領域は13ヶ所。プラージュも多いですね。右上のプロミネンスが低いながらも素晴らしい。
青空の透明度が良かったので金星も撮ってみました。何の拷問かと思うほど蒸し暑い…。右画像は12:40ごろの撮影で、太陽離角は約21.43°、輝面比は約6.98%、視直径は約52.38″。木星の1.3倍を超しました。風が強いので、振動に弱い細身の金星像を整えるのはかなり難しいです。
左は13:20ごろの太陽。左上リムぎりぎりに新たな黒点をともなう活動領域13391が見えてきました。現在見えている活動領域は13ヶ所。プラージュも多いですね。右上のプロミネンスが低いながらも素晴らしい。
青空の透明度が良かったので金星も撮ってみました。何の拷問かと思うほど蒸し暑い…。右画像は12:40ごろの撮影で、太陽離角は約21.43°、輝面比は約6.98%、視直径は約52.38″。木星の1.3倍を超しました。風が強いので、振動に弱い細身の金星像を整えるのはかなり難しいです。