夜半前から晴れてくれました ― 2023/07/12
昨夕は巨大な雷雨エリアが至近の街を度々通り、停電や突風被害も出たそうです。当地は何とか逃れることができました。夜半前から今日明け方までほぼ快晴、星月を楽しむことができました。北側の雷はずっとピカピカ夜空を照らしたけれど、まぁ大丈夫でした。夜半前は彗星をひとつ、明け方は月と木星を観察。彗星画像は処理が間に合わないので明日掲載予定です。
夜明けの空を飾ったのは接近した月と木星。左画像は12日3:40過ぎの撮影で、両天体離角は約1.5°。多段階露光で月面から微光星まで見えるように工夫してみました。木星周囲にガリレオ衛星が四つ勢揃いしていましたが、エウロパは木星に近すぎて、この拡大率では木星光芒に溶け込んでしまったようです。(露出を切り詰めた別画像では分離しています。)
月の拡大撮影も試みました。右画像は12日3:10頃の撮影で、太陽黄経差は約290.83°、撮影高度は約36.27°、月齢は23.56。コペルニクスや虹の入り江に欠け際が迫ってきました。ヴィルヘルム、ロンゴモンタヌスが夕方を迎え、クラヴィウスはすっかり夜です。ひと晩前より少しだけバイイが見やすくなりましたね。昨日の記事に書いたピタトゥスも予想通りRay現象が終わって真っ暗でした。隣のヘシオドス北側から西南西にのびるヘシオドス谷がとても目立っています。ヒッパルス付近をひっかいたように見える複数の谷も見えるようになりました。
既知の海、湿りの海付近にある、堆積物で埋められた浅いクレーターがたくさん見えました。もう何万年か埋められ続けていたら、完全にゴーストクレーター化していたでしょうか。コペルニクスから雨の海へ向かうリッジも見事。何度見ても見飽きません。コペルニクスの光条はほとんど見えなくなりました。
ここ数日は天気が持ってくれたものの、今夜から明日の星空はちょっと期待できそうにない空模様。見えたらラッキーくらいの軽い期待度で待つことにしましょう。
夜明けの空を飾ったのは接近した月と木星。左画像は12日3:40過ぎの撮影で、両天体離角は約1.5°。多段階露光で月面から微光星まで見えるように工夫してみました。木星周囲にガリレオ衛星が四つ勢揃いしていましたが、エウロパは木星に近すぎて、この拡大率では木星光芒に溶け込んでしまったようです。(露出を切り詰めた別画像では分離しています。)
月の拡大撮影も試みました。右画像は12日3:10頃の撮影で、太陽黄経差は約290.83°、撮影高度は約36.27°、月齢は23.56。コペルニクスや虹の入り江に欠け際が迫ってきました。ヴィルヘルム、ロンゴモンタヌスが夕方を迎え、クラヴィウスはすっかり夜です。ひと晩前より少しだけバイイが見やすくなりましたね。昨日の記事に書いたピタトゥスも予想通りRay現象が終わって真っ暗でした。隣のヘシオドス北側から西南西にのびるヘシオドス谷がとても目立っています。ヒッパルス付近をひっかいたように見える複数の谷も見えるようになりました。
既知の海、湿りの海付近にある、堆積物で埋められた浅いクレーターがたくさん見えました。もう何万年か埋められ続けていたら、完全にゴーストクレーター化していたでしょうか。コペルニクスから雨の海へ向かうリッジも見事。何度見ても見飽きません。コペルニクスの光条はほとんど見えなくなりました。
ここ数日は天気が持ってくれたものの、今夜から明日の星空はちょっと期待できそうにない空模様。見えたらラッキーくらいの軽い期待度で待つことにしましょう。
今日の太陽と昼間の金星 ― 2023/07/12
週の後半に向かって天気は下り坂。今日は雲が出たり消えたりしています。今朝まではこの時期にしては湿度が低いと感じましたが、日中はやはり蒸しますね。気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は752、真夏日地点数は424、猛暑日地点数は57、酷暑日地点数は0。東京・八王子ポイントで39.1度を記録しています。
左は13:20前の太陽。左下の活動領域13370のすぐそばに13371ができていました。また左上リムに大きめの黒点を伴った13372がやってきました。近くから真っ直ぐのびた細長いプロミネンスが見えています。目立つ黒点がある13363はほぼ中央子午線に達しました。プラージュも大きく広がっていますね。
今日は計算上で金星が最大光度に達する日(→参考記事)。ということで、三日連続で昼間の金星観察に挑戦。右画像は13:50前の撮影で、太陽離角36.90°、輝面比22.84%、視直径39.91″。三日間の中でいちばん風が強く、像が暴れまくりました。首が痛くなるほど高度が高く、おまけに薄雲が時々通過し、34度くらいの熱気のなかで見つけるのに1時間くらいかかってしまいました。ともあれ天気がもってくれて本当に良かった…。
※昨日および本日のSpaceweather.comにも本日の金星最大光度についてJPL-Horizonsでの計算例が紹介されており、特に「金星で影ができる」記事内容が興味深いです。
【夕方追記】
夕方前から雷鳴が聞こえてきました。防災放送が竜巻注意情報の発令を告げています。15:30ごろ千葉・茨城・埼玉県境で突然発生した雷雲が30分もしないうちに我が町を襲いました。結構近くに落雷があったようです。短時間でしたが土砂降りになりました。
降っているそばから西日が差し込んできたため反対の空を注視していたら、狙い通り主虹が姿を現してくれました(左画像)。まだ太陽高度が20°以上あったため、主虹頭頂も20°程度と低いものでした(主虹頭頂高度+太陽高度=約42°)。ごく淡いながら副虹も数分間確認できました。
(虹の高度についてはユーティリティ「太陽高度とアークの時刻表」を参照のこと。)
左は13:20前の太陽。左下の活動領域13370のすぐそばに13371ができていました。また左上リムに大きめの黒点を伴った13372がやってきました。近くから真っ直ぐのびた細長いプロミネンスが見えています。目立つ黒点がある13363はほぼ中央子午線に達しました。プラージュも大きく広がっていますね。
今日は計算上で金星が最大光度に達する日(→参考記事)。ということで、三日連続で昼間の金星観察に挑戦。右画像は13:50前の撮影で、太陽離角36.90°、輝面比22.84%、視直径39.91″。三日間の中でいちばん風が強く、像が暴れまくりました。首が痛くなるほど高度が高く、おまけに薄雲が時々通過し、34度くらいの熱気のなかで見つけるのに1時間くらいかかってしまいました。ともあれ天気がもってくれて本当に良かった…。
※昨日および本日のSpaceweather.comにも本日の金星最大光度についてJPL-Horizonsでの計算例が紹介されており、特に「金星で影ができる」記事内容が興味深いです。
【夕方追記】
夕方前から雷鳴が聞こえてきました。防災放送が竜巻注意情報の発令を告げています。15:30ごろ千葉・茨城・埼玉県境で突然発生した雷雲が30分もしないうちに我が町を襲いました。結構近くに落雷があったようです。短時間でしたが土砂降りになりました。
降っているそばから西日が差し込んできたため反対の空を注視していたら、狙い通り主虹が姿を現してくれました(左画像)。まだ太陽高度が20°以上あったため、主虹頭頂も20°程度と低いものでした(主虹頭頂高度+太陽高度=約42°)。ごく淡いながら副虹も数分間確認できました。
(虹の高度についてはユーティリティ「太陽高度とアークの時刻表」を参照のこと。)