梅雨の合間の太陽系巡り2023/06/17

20230616金星
昨夜から今朝にかけ、久しぶりに晴れました。よし、太陽系巡りでもしようかと思い立ったものの、肝心のお月様は新月期。仕方がないので宵の明星からスタートです。

今月4日の東方最大離角から二週間近く過ぎ、金星はおなかが凹んできました。視直径もひと回り大きいですね。最大光輝は7月7日、最大光度は7月12日。もうすぐです。近くにプレセペ星団(M44)が輝いていましたが、13日の最接近から数日過ぎて2.4°ほど離角があったので、望遠鏡での撮影は諦めました。

並んでいた火星も拡大撮影してみました(下A画像)。金星画像と同縮尺ですが、いやぁ小さい!シーイングがかなり悪かったこともあり、模様の詳細は分かりません。ただスタックしてみると上側(北側)に極冠らしき明るさが感じられ、また右下が暗くなっているのは大シルチスと思われます。高々20cmでここまで分かるのかと逆に感心してしまいました。

17日明け方には南中に近づいた土星にも望遠鏡を向けました(下B画像)。だいぶ撮影しやすい位置になったものの、シーイングの悪さは明け方まで残りました。土星も少しだけ大きくなっています。また、わずかながら傾き加減も違ってきたように感じます。明けの明星のフリをして東に登ってきた木星も撮ってみましたが(下C画像)、ユラユラが酷すぎました。かろうじて大赤斑が中央をわずかに過ぎていることが分かり、おかげでStellariumの位置ズレが確認できました。

  • 20230616火星

    A.火星
  • 20230617土星

    B.土星
  • 20230617木星

    C.木星


(15時追記)金星撮影後、南中していた小惑星プシケに望遠鏡を向けてみました。この小惑星は探査機「サイキ」が向かう対象で、金属に富むと言われています。当初サイキは昨年8月から10月の間に打ち上げ予定だったものの、改修のため延期されていました。最近のニュースでは今年10月打ち上げの目処が立ったとのこと。小惑星は現在11等前半でてんびん座を移動中。下D画像では中央に明るく写っていますが、残念ながら赤緯軸方向に謎の振動があり、全部の星が縦長になってしまいました。あらためて機会を作り撮影しようと思います。

続いて日付をまたぎATLAS彗星(C/2023E1)を撮影(下E画像)。順調に行けば約三週間後に北極星近くで光度ピークを迎えます。明確には分からないものの、南東に向かう尾がうっすら写っています。緑のコマが大きく広がって美しいですね。今が一番の見頃ですから、梅雨の晴れ間を狙って望遠鏡を向けてみてください。

  • 20230616小惑星プシケ

    D.小惑星プシケ
  • 20230616_アトラス彗星(C/2023E1)

    E.ATLAS彗星(C/2023E1)


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