アマルティア、再び。 ― 2021/10/16
昨夕も晴れてくれましたので、前夜の挑戦に続き木星の第5衛星アマルティア・第14衛星テーベにチャレンジ。実は14日より15日のほうがタイミングが更に良く、19:30からのわずか15分間に木星南中・アマルティアとテーベの東方最大離角が集中してくれたのです。
透明度が落ちた宵空で、時々雲が空全体を覆っていましたが準備続行。うまい具合に予定時刻には快晴となりました。月が直ぐ側にあってかぶりが気になりましたが、こんなチャンスはそうそうありません。思い切って前夜の3倍程度までフレーム露出を伸ばしてみました。
結果、アマルティアは前夜よりはっきりしましたが、すぐ近くにあるはずのテーベはやはり無理でした。予定位置(右星図参照)に「これかなぁ?」という像はあるのですが、ノイズの可能性のほうが高いです。計算上はアマルティアが14.1等、テーベが15.7等。15等の壁はなかなか突き破れません。周囲の恒星を見ても、特に木星のハロやスパイダー近くの15等は確認できませんでした。光量不足か、感度不足か、はたまたタイミングが悪いのか…。
今月中に各衛星の最大離角が木星南中プラスマイナス30分以内に起こるのは今夜16日のみ。条件を90分以内まで緩めても19日までの三日間です。時間がずれるほど木星が低くなったり、衛星が木星本体に近すぎてハロに飲み込まれてしまいます。天気の心配もありますね。うーむ、今期は難しいかな…。
木星の南、5°弱のところに月が輝いていました。南中してるのに低すぎて妙に赤っぽい。上空の星が見えづらかったから、薄雲が湧いて相当透明度が落ちていたのでしょう。
左は15日20時過ぎの撮影で、太陽黄経差は約119.28°、撮影高度は約33.8°、月齢は9.00。コペルニクスやクラヴィウスが朝を迎え、アルプス谷やアペニン山脈、直線壁などがだんだん見える様になりました。今月は月面Xのタイミングが悪かったのですが、これくらいの位相でもまだX地形やV地形が確認できます。
測心秤動量が9°を超え、右上のフンボルト海がこれでもかというくらいよく見えました。縁の海、スミス海もよく見えますね。今年の秤動量をグラフ化してみたのが右図。方向を抜きにして考えれば初夏と晩秋・初冬に大きな値を取ることが分かります。(※年によって時期は変動します。)こうしたタイミングを見据えて、普段は見えづらい縁の地形を眺めるのも乙ですね。ちなみにグラフ中で限りなくゼロに近いところは「センタームーン」ですよ。
明後日18日は十三夜(後の月)。前日のお天気は荒れ模様みたいですが、当日は美しい月が空を飾ってくれることを期待しましょう。
透明度が落ちた宵空で、時々雲が空全体を覆っていましたが準備続行。うまい具合に予定時刻には快晴となりました。月が直ぐ側にあってかぶりが気になりましたが、こんなチャンスはそうそうありません。思い切って前夜の3倍程度までフレーム露出を伸ばしてみました。
結果、アマルティアは前夜よりはっきりしましたが、すぐ近くにあるはずのテーベはやはり無理でした。予定位置(右星図参照)に「これかなぁ?」という像はあるのですが、ノイズの可能性のほうが高いです。計算上はアマルティアが14.1等、テーベが15.7等。15等の壁はなかなか突き破れません。周囲の恒星を見ても、特に木星のハロやスパイダー近くの15等は確認できませんでした。光量不足か、感度不足か、はたまたタイミングが悪いのか…。
今月中に各衛星の最大離角が木星南中プラスマイナス30分以内に起こるのは今夜16日のみ。条件を90分以内まで緩めても19日までの三日間です。時間がずれるほど木星が低くなったり、衛星が木星本体に近すぎてハロに飲み込まれてしまいます。天気の心配もありますね。うーむ、今期は難しいかな…。
木星の南、5°弱のところに月が輝いていました。南中してるのに低すぎて妙に赤っぽい。上空の星が見えづらかったから、薄雲が湧いて相当透明度が落ちていたのでしょう。
左は15日20時過ぎの撮影で、太陽黄経差は約119.28°、撮影高度は約33.8°、月齢は9.00。コペルニクスやクラヴィウスが朝を迎え、アルプス谷やアペニン山脈、直線壁などがだんだん見える様になりました。今月は月面Xのタイミングが悪かったのですが、これくらいの位相でもまだX地形やV地形が確認できます。
測心秤動量が9°を超え、右上のフンボルト海がこれでもかというくらいよく見えました。縁の海、スミス海もよく見えますね。今年の秤動量をグラフ化してみたのが右図。方向を抜きにして考えれば初夏と晩秋・初冬に大きな値を取ることが分かります。(※年によって時期は変動します。)こうしたタイミングを見据えて、普段は見えづらい縁の地形を眺めるのも乙ですね。ちなみにグラフ中で限りなくゼロに近いところは「センタームーン」ですよ。
明後日18日は十三夜(後の月)。前日のお天気は荒れ模様みたいですが、当日は美しい月が空を飾ってくれることを期待しましょう。