偶然ネオワイズ彗星を観る2020/07/22

20200721ネオワイズ彗星(C/2020 F3)
昨夕は疲れていたせいか、早めの夕飯を済ませた後からの記憶がありません。うたた寝をしてしまったようです。はっと我に返るともう19時半。すっかり暗くなっています。夜には雨が降る予報だったので急いで小窓を閉めようと空を見ると…なんと晴れ間が見えるではありませんか。夕方近くまでどんより曇っていたことは確認していたので、偶然にも雲間が通りかかったようです。

薄暮が収まる時間でしたからひょっとしてネオワイズ彗星(C/2020 F3)が見えるのではと思い、双眼鏡片手に雲間が差し掛かるのを待ちます。ものの5分もせず彗星を発見。でも今から大掛かりな撮影機材を用意する暇はないので、小型赤道儀にカメラを付けて撮ってみました。北極星が見えない狭い敷地なので適当ですが、幸運にも存在を写すことができました(左画像)。

20200721ネオワイズ彗星(C/2020 F3)
カメラのレンズを交換し、少し拡大できないか試しました(右画像)。二日前の撮影と同じ焦点距離ですが、今回は周囲の建物などが写り込まなかったためトリミングしないで済んでます。でもこの頃からまた雲が出てしまい、尾の詳細はよく分かりませんでした。雲の模様が小規模の波状雲みたいで、なんとも興味深いですね。

20200722_C/2020F3_light curve
その後空はどんどん崩れ、夜半を待たずして小雨が降り出しました。一日前も宵の口から雨と雷に見舞われたため同様の展開を予想していただけに、思わぬタイミングに恵まれネオワイズ彗星に再開できて本当にラッキー。なお昨日記事にしたレモン彗星(C/2019 U6)やパンスターズ彗星(C/2017 T2)の方向は雲が厚くて恒星一つ見えませんでした。(追記:左図は22日10時JST時点までのCOBS光度観測値プロット。ひところよりだいぶ暗くなりました。)