肉眼で太陽系天体7つ同時に見える日2020/07/19

20200719全可視惑星とネオワイズ彗星
今日は日曜日ですが、当地・茨城は相変わらず雲が多めの空模様。日中はところによって雨が降る予報も出ています。8月になっても梅雨が開けないのでは…と心配になります。

ところで、もし本日明け方に快星だったら、日曜(=太陽)を除く曜日の星…「月、火星、水星、木星、金星、土星」がすべて同時に見えるシチュエーションでした(左図/Stellariumによる)。おまけに北東の低空にはネオワイズ彗星(C/2020 F3)も登っています。肉眼で見ることができる太陽系の星々が七種も勢揃いするなんて、かつてあったでしょうか?どなたかご覧になれましたか?(※因みに、容易に目に見えないものまで含めると、天王星、海王星、冥王星、セレス、パラス、リュウグウなどもまとめてこの視野内ですよ!)

こんな一生に一度のチャンスを天候不順で逃してしまったのは悔やまれますが、またいつかきっと見えると信じてゆきましょう。

そのネオワイズ彗星ですが、明け方の空もそろそろ見納め。今後は夕空で探しやすい時期に移行します。次第に暗くなりつつあるものの、8月上旬くらいまでなら小型双眼鏡で探し出せる「明るいM天体」レベル。まだまだ十分楽しめますから探してみてくださいね。

20200716ネオワイズ彗星(C/2020 F3)
右画像は7月16日宵に日本海側で撮影されたもの。「三週間ぶりに晴れてやっと見ることができた」という方から見せていただきました。許可を得てここに掲載します。推定2等級、尾の長さは約10°角とのことですが、なんとこの写真、固定撮影の短時間露出一枚撮りなんです。ちゃんとダストの尾とイオンの尾が両方見えていますね。

記念撮影感覚で写る彗星なんて、滅多にありません。月明かりの影響もありませんから、今週いっぱいは気軽に観察できるでしょう。見晴らし良い安全な場所があれば、工夫して彗星と一緒に自撮りしておくと楽しいかも知れませんよ。

参考:
超豪華な夜明けの「月火水木金土」(2016/02/05)
夕空に並ぶ惑星たちと月(2018/08/17)
アーカイブ「多天体の接近現象一覧」(ブログ内)

今日の太陽2020/07/19

20200719太陽
早朝まで小雨が降っていましたが、昼ごろから空が明るくなり、午後には青空が見えてきました。ここ一週間ほど肌寒い日々でしたが、今日はTシャツ一枚でも暑いくらい。久しぶりに太陽観察できました。

20200719太陽リム
左は14:20過ぎの撮影。昨日まで赤道南側にごく小さな黒点が見えたり見えなかったりしていましたが、今日は見えないようです。プロミネンスも小さなものしか分かりません。極めて静穏ですね。STEREO画像を見ると4、5日程度で西端に到達するやや大きな活動領域があるみたいなので期待して待つとしましょう。