夜明けの空で極細の月と金星が接近しました。近くには火星もいます。

後述のように4時頃まで彗星を観察していたのですが、低空に月が登る頃いきなり霧に覆われてしまいました。当夜はものすごい湿気だったので覚悟はしていましたが、なんというタイミング…。でも諦めずに機材を用意し、近くの見晴らしよい場所へ出かけました。

読み通り（？）30分ほど経つと霧はゆっくり引いてゆきました。東の低空にぼんやり見えていた月と金星は、元のきらびやかな輝きに。もちろん薄明はとうに始まっていたのですが、それがまた良い！左上画像は月と金星のみを写したもの。そして右画像は火星まで入れたショット。ここまで綺麗に晴れ上がることは期待してなかったので、本当に幸せな気分に包まれました。今月8日に撮影した金星と火星の接近とも比べてみてください。右画像と画角が一緒です。

さて、昨夕から今朝の霧が出る前まで久しぶりによく晴れたので、光度ピークを迎えたアサシン彗星（C/2017 O1）を観察しました（下左画像）。現在は8等台で当初の予報よりやや暗いけれど、それでも今年のベストテンに入る立派な彗星ですね。はっきりとは捉えられませんが、右下方向に尾が伸びているようです。

ついでに明け方しし座の一角に輝くショーマス彗星（24P）も撮影しました（下中画像）。こちらは11等程度ですが、現在日本から見える２番目に明るい彗星です。あと1ヶ月ほどかけてもう少し明るくなるようです。望遠鏡設置場所が悪く、樹木の影が少し入ってしまいました。なお下右画像はリファレンスとして撮影したオリオン座のM78星雲。ここにはウルトラの星があるとかないとか。たっぷり露出をかけると背景の淡い星雲や手前の暗黒帯が浮き出てくると思いますが、街中のお手軽撮影ではこの程度です。それにしても久しぶりの星空を堪能できました。（彗星画像はどちらも彗星位置基準コンポジット、上方向が天の北方向、上下画角は約0.7°です。 ）