近日点通過を迎えるMAPS彗星 ― 2026/04/04
MAPS彗星(C/2026 A1)が4月4日に近日点を通過します。このタイミングで太陽観測衛星などに彗星が映し出されるでしょう。本記事はしばらくのあいだトップ固定で彗星の様子を見守りたいと思います。(彗星が写野から去るか、崩壊して見えなくなるまで、1日あたり数回の更新予定。)
【5日12時追記】※彗星が崩壊したようなので、記事更新も終了します。
MAPS彗星はLASCO-C2が4日6:24UTに撮影したコマから写野に入りました。太陽接近するにつれて暗くなっているようです。マイナス40等にはなってないですね。4日現在のIAU軌道要素による近日点通過日時は4月4日14:22:42UTC(4日23:22:42JST)。
11:36UTのコマから彗星頭部が遮光マスクに隠れ、13:36UTには尾もほぼ見えなくなりました。彗星頭部が遮光マスクに隠れている時間は約5.5時間。消滅してなければ、4日17時UT(5日2時JST)前後には隠れた側から再び姿を現すはずでした。
ところがその後の画像を見ると彗星は写っていません。おそらく太陽接近時に消滅したと考えられます。17:00UT以降、遮光マスクの右上からCMEのようなものが吹き出しています。これが彗星崩壊の名残かとも思えますが、タイミングとしては遅過ぎる(崩壊しなければ17:00UTに反対側から遮光マスク外に出る)ことと、小さな彗星が目に見えるほどのコロナっぽい吹き出しを供給できるかと言う疑問も残ります。なおこの吹き出しはC3カメラにも写っています。
※画像については記事末の「SOHO画像について」をご一読ください。
MAPS彗星はLASCO-C3が2日15:18UTに撮影したコマから写野に入りました。2026年3月19日の予報図と比べ約2時間の遅れです。写野に入った時点では、右端に見えている土星(約0.92等)よりもずっと暗いですが、3日11-12時UTごろには同程度まで増光、1等台〜0等台に入ったと思われます。
このころから頭部が潰れたように見え始め、尾と垂直方向にトゲのようなものが見え始めました。CCDにみられるブルーミング(ストリークorスミア)にも似てますが、LASCOカメラでは左右(黄緯線と平行/右画像参照)に伸びますから違う現象でしょう。(※次項のPUNCH画像で金星や彗星から伸びる線はブルーミングです。ちなみにブルーミングは光度を推定する(ある程度の)目安になります。PUNCHではLASCOの“なにか”が見えていないため、何なのかは現段階でよく分かりません。遮光マスクに平行なので、その回折かも知れません。)
ときおり太陽から弱いCMEが出てのものの、4日朝現在までの状態は大人しいですね。地球から見て彗星は太陽の裏側(遠い側)から接近するので、裏面からのCMEがあれば彗星の変化が期待できるかも知れません。
その後マスクに隠れたまま出てくる気配はなく、C2カメラにも近日点通過以降の姿が確認できなかったことから、崩壊消滅したものと考えられます。
※画像については記事末の「SOHO画像について」をご一読ください。
画像右下に尾をたなびかせながら太陽へ向かう彗星が写っていますね。彗星の上にはアルデバランとヒアデス星団の星々も見えます。また画面を横切る雲のようなものは30日に発生したXクラスのコロナ質量放出と思われます。
右画像は3日22:44:29JST撮影のもの(拡大・トリミング・背景減光)。このあとのコマは太陽遮光エリアにくっついてしまったので、近日点前にPUNCHで彗星全体が写ったのはこれが最終かと思われます。
参考:
彗星と太陽観測衛星の甘いカンケイ(2026/04/01)
生き残ればSOHO写野を通過するMAPS彗星(2026/03/19)
クロイツ群のアトラス彗星がSOHO写野に現れる(2024/10/27)
明るいクロイツ群のSOHO彗星(2024/07/01)
夕空の惑星たち、そしてSOHO彗星を探す…(2015/03/02)
【5日12時追記】※彗星が崩壊したようなので、記事更新も終了します。
★SOHO LASCO-C2カメラ(4月4日5時UT台〜4日23時UT台)
手動で画像を切り替えます。画像下のコントロールボタンで操作してください。
MAPS彗星はLASCO-C2が4日6:24UTに撮影したコマから写野に入りました。太陽接近するにつれて暗くなっているようです。マイナス40等にはなってないですね。4日現在のIAU軌道要素による近日点通過日時は4月4日14:22:42UTC(4日23:22:42JST)。
11:36UTのコマから彗星頭部が遮光マスクに隠れ、13:36UTには尾もほぼ見えなくなりました。彗星頭部が遮光マスクに隠れている時間は約5.5時間。消滅してなければ、4日17時UT(5日2時JST)前後には隠れた側から再び姿を現すはずでした。
ところがその後の画像を見ると彗星は写っていません。おそらく太陽接近時に消滅したと考えられます。17:00UT以降、遮光マスクの右上からCMEのようなものが吹き出しています。これが彗星崩壊の名残かとも思えますが、タイミングとしては遅過ぎる(崩壊しなければ17:00UTに反対側から遮光マスク外に出る)ことと、小さな彗星が目に見えるほどのコロナっぽい吹き出しを供給できるかと言う疑問も残ります。なおこの吹き出しはC3カメラにも写っています。
※画像については記事末の「SOHO画像について」をご一読ください。
★SOHO LASCO-C3カメラ(4月2日14時UT台〜4日8時UT台)
手動で画像を切り替えます。画像下のコントロールボタンで操作してください。
MAPS彗星はLASCO-C3が2日15:18UTに撮影したコマから写野に入りました。2026年3月19日の予報図と比べ約2時間の遅れです。写野に入った時点では、右端に見えている土星(約0.92等)よりもずっと暗いですが、3日11-12時UTごろには同程度まで増光、1等台〜0等台に入ったと思われます。
このころから頭部が潰れたように見え始め、尾と垂直方向にトゲのようなものが見え始めました。CCDにみられるブルーミング(ストリークorスミア)にも似てますが、LASCOカメラでは左右(黄緯線と平行/右画像参照)に伸びますから違う現象でしょう。(※次項のPUNCH画像で金星や彗星から伸びる線はブルーミングです。ちなみにブルーミングは光度を推定する(ある程度の)目安になります。PUNCHではLASCOの“なにか”が見えていないため、何なのかは現段階でよく分かりません。遮光マスクに平行なので、その回折かも知れません。)
ときおり太陽から弱いCMEが出てのものの、4日朝現在までの状態は大人しいですね。地球から見て彗星は太陽の裏側(遠い側)から接近するので、裏面からのCMEがあれば彗星の変化が期待できるかも知れません。
その後マスクに隠れたまま出てくる気配はなく、C2カメラにも近日点通過以降の姿が確認できなかったことから、崩壊消滅したものと考えられます。
※画像については記事末の「SOHO画像について」をご一読ください。
★STEREO-A画像
左は3月29日から31日JSTにかけて太陽観測衛星STEREO-Aの写野を横切ったMAPS彗星。GIF動画ですのでクリックして再生してください(時刻はUT/画像はトリミング・白黒加工)。画像右下に尾をたなびかせながら太陽へ向かう彗星が写っていますね。彗星の上にはアルデバランとヒアデス星団の星々も見えます。また画面を横切る雲のようなものは30日に発生したXクラスのコロナ質量放出と思われます。
★PUNCH画像
地球を周回する太陽圏観測衛星PUNCHが撮影した画像のうち、3日18時JST時点での最新(11:24:29JST撮影)のものを左に掲載しました。画像上が概ね天の北方向、薄くグリッドを重ねてあります。また背景の主な恒星にマーカーを付けました。もう少しで撮影不可能な範囲に入ります。
右画像は3日22:44:29JST撮影のもの(拡大・トリミング・背景減光)。このあとのコマは太陽遮光エリアにくっついてしまったので、近日点前にPUNCHで彗星全体が写ったのはこれが最終かと思われます。
【SOHO画像について】
LASCOカメラの撮影間隔や一般公開タイミングはけっこう不規則です。少なくともリアルタイムではありませんし、時系列にならないことも多いです。また一部にエラーが含まれることもあります。当記事では手動で選別や抜粋をしています。
画像が切り替わらないときは、サイトを読み込み直す(キャッシュをクリアする)と改善されることがあります。
参考:
彗星と太陽観測衛星の甘いカンケイ(2026/04/01)
生き残ればSOHO写野を通過するMAPS彗星(2026/03/19)
クロイツ群のアトラス彗星がSOHO写野に現れる(2024/10/27)
明るいクロイツ群のSOHO彗星(2024/07/01)
夕空の惑星たち、そしてSOHO彗星を探す…(2015/03/02)




