今日の月(明け方)2015/02/11

20150211_25510月
朝5時をまわると、もう東が白んでいるのが分かるようになりました。寒いけれど季節は確実に進んでいますね。画像は5時半過ぎの月です。太陽黄経差255.10度、高度は40度あまり。昨日寄り添っていたスピカはもう離れていました。天頂にはアルクトゥルス、そして北斗七星はすっかり西に傾いています。

月高度が少し低いせいか、あるいは朝のわずかな暖気がもう流れ込んでいるのか、気流は乱れ気味でした。もう少しで下弦を迎えますので、月面Xが良く見えます。ちなみに撮影時の月面Xから見た太陽高度は約8.65度。あと半日ほどで「月面Xでの日没」を迎えます。

グリマルディ比較
ついでなので月面Aにも触れてみましょう。今日の撮影時の月面中央経度は-6.81度ありました。つまり月面がマイナス側(向かって右)ほぼいっぱいまで向いています。A地形を見つける拠り所となるグリマルディが中央方向にかなり寄って大きく見えます。

昨年2014年12月6日(月面中央経度4.78度)の満月と同縮尺比較したのが右写真です。グリマルディはずいぶん縁寄りですね。月面Aは「月面中央経度がマイナス側に傾いたタイミングが見やすい」ということが予想されます。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差252度以上、288度未満)
月面Aを観察しました(2015/02/03)

今日の太陽2015/02/11

20150211太陽
朝は良く晴れていましたが、昼前に一時雲が湧く時間がありました。この画像はその雲が抜けた11時40分頃に撮ったものです。気流は乱れており、もう少し早く撮れたら良かったのにと思いました。もっとも、夜明け前から乱れていましたが…。

右に寄った巨大ダークフィラメントは、昨日までの流れの半分ほどが消滅しました。代わって注目なのは左下に見えてきたフィラメント。これも大きそうですね。小さな黒点を伴う左上の明るい活動領域も興味がそそられます。10時方向付近に淡いけれど大きなプロミネンスが見えました。もっと解像度の良い写真だったら見事な眺めだったことでしょう。

木星の衛星食が立て続けに見えました2015/02/11

20150211木星の衛星食
今夜は木星がとても面白い日です。立て続けに衛星の食が見られるのです。その中から、比較的早い時間に見られた食を記録しましたのでご紹介しましょう。

木星の四大衛星のうちイオとエウロパの食です。まず19:56からエウロパがイオを部分的に隠し始めました。つまり地球から見て「重なった」のです。20:00に一番深く重なった後、20:03に終了しました。そのあと20:08に、今度はエウロパの影がイオを隠し始めます。地球から見ると「金環月食」みたいな奇妙な現象です。20:12に最大(イオが最も暗くなる)、20:16に終了しました。

この一連の現象を、19:56から20:18まで2分ごとに写真に撮ったものが右画像です。淡い雲が空に広がるような天気でしたが、この衛星食は全工程がなんとか見えました。衛星の重なりや明るさの変化、ついでに木星本体の模様が少しずつ変化していることも分かります。縦に長い画像で見づらくてごめんなさい。

予報ではこのあと21:28から21:44までカリストがガニメデと重なり、さらに22:25から22:51までカリストの影がガニメデを金環月食にするという現象が続くはずでしたが、残念ながら21時台から曇り始め、22時には木星すら見えない空に…。まぁ一部だけでも楽しめたので良しとしましょう。この現象は見始めるとやみつきになりますね。

※参考までに本日19時と23時の衛星配置(Stellariumによる)を下に示しておきます。(上が19:00、下が23:00。)
20150211衛星配置

参考:
2015年春の木星や衛星、衛星食、相互食に関係する記事(ブログ内)