ヒラヤマ・クレーターを確認 ― 2023/01/29
昨夕から今朝にかけ、透明度が若干悪いものの良く晴れてくれました。宵空に上弦前の月が輝き、ちょうどヒラヤマ・クレーターが見えるかも知れないタイミングだったので望遠鏡を向けてみました(→2022年5月11日記事参照)。
左は19時過ぎの撮影で、太陽黄経差は約87.45°、撮影高度は約56.63°、月齢6.55。シーイングは悪いけれどそれなりの高度だったので冬空としては観察しやすいほうでした。月面X+LOVE地形はまだ見えません。
リム近くの地形が見やすかったので、拡大撮影してみました(下A・B画像)。それぞれフンボルト海をてっぺんにした構図と、縁の海やスミス海をてっぺんにした構図です。フンボルト海の向こう側にあるベルコビッチA・クレーターが良く見えたのには感動しました。
またB画像からヒラヤマ・クレーター検出を試みたものがC画像。全面に光が当たって見づらいためコントラストを高くして探したところ、黄色矢印のところに見つかりました。かなり巨大なクレーターですから、見つけてしまえば分かりやすいのですが、何しろ観察時期が限られます。満月過ぎに少し影ができるタイミングが一番見やすいでしょう。晴れれば本日(29日)宵も同様に見えるはずです。
なおA・B・Cとも赤外波長による白黒画像で、少しでもシーイングを改善しようという実験も兼ねた撮影です。可視光全域を白黒センサーで写し取ったものと濃淡の付き方が少し異なるので、違和感を覚える方がいらっしゃるかも知れません。
夜半からは日課になってる(?)ZTF彗星(C/2022 E3)の観察。彗星はこぐま座を走り抜け、きりん座に入りつつありました。※このあたりは星座が入り組んでるため、一日おきに星座が変わったりします。小柄杓と彗星を一緒に撮影したのが左画像。彗星と尾を目立たせるため特殊な処理をしてあります。実際はこんなに明るくありませんのでご注意を。
イオンテイルは画像左方向に伸び、画像縁あたりまで確認できます。またダストのアンチテイルがβUMi方向に伸び、これも結構な長さ。街中の光害だらけでここまで写るので、暗い空ならもっと長いでしょうね。
少し拡大したのが右画像。ひと晩前と概ね同じ構図ですが、尾の向きが南西(右下)になりました。北極星に近いということは、南中高度が高々40°程度ということで、今までより低く感じます。2月に入れば宵側で再び高度が出ますので写しやすくなるかも知れません。
光度最大まであと3日、地球接近まであと4日。月明かりが気になってきましたが、晴れたらお見逃しなく!
左は19時過ぎの撮影で、太陽黄経差は約87.45°、撮影高度は約56.63°、月齢6.55。シーイングは悪いけれどそれなりの高度だったので冬空としては観察しやすいほうでした。月面X+LOVE地形はまだ見えません。
リム近くの地形が見やすかったので、拡大撮影してみました(下A・B画像)。それぞれフンボルト海をてっぺんにした構図と、縁の海やスミス海をてっぺんにした構図です。フンボルト海の向こう側にあるベルコビッチA・クレーターが良く見えたのには感動しました。
またB画像からヒラヤマ・クレーター検出を試みたものがC画像。全面に光が当たって見づらいためコントラストを高くして探したところ、黄色矢印のところに見つかりました。かなり巨大なクレーターですから、見つけてしまえば分かりやすいのですが、何しろ観察時期が限られます。満月過ぎに少し影ができるタイミングが一番見やすいでしょう。晴れれば本日(29日)宵も同様に見えるはずです。
なおA・B・Cとも赤外波長による白黒画像で、少しでもシーイングを改善しようという実験も兼ねた撮影です。可視光全域を白黒センサーで写し取ったものと濃淡の付き方が少し異なるので、違和感を覚える方がいらっしゃるかも知れません。
夜半からは日課になってる(?)ZTF彗星(C/2022 E3)の観察。彗星はこぐま座を走り抜け、きりん座に入りつつありました。※このあたりは星座が入り組んでるため、一日おきに星座が変わったりします。小柄杓と彗星を一緒に撮影したのが左画像。彗星と尾を目立たせるため特殊な処理をしてあります。実際はこんなに明るくありませんのでご注意を。
イオンテイルは画像左方向に伸び、画像縁あたりまで確認できます。またダストのアンチテイルがβUMi方向に伸び、これも結構な長さ。街中の光害だらけでここまで写るので、暗い空ならもっと長いでしょうね。
少し拡大したのが右画像。ひと晩前と概ね同じ構図ですが、尾の向きが南西(右下)になりました。北極星に近いということは、南中高度が高々40°程度ということで、今までより低く感じます。2月に入れば宵側で再び高度が出ますので写しやすくなるかも知れません。
光度最大まであと3日、地球接近まであと4日。月明かりが気になってきましたが、晴れたらお見逃しなく!