ダブル台風、片方は日本縦断コース2017/09/13


20170913-0900衛星画像
9月11日に「台風になるかも知れない熱帯低気圧」として気象庁から発表された熱帯低気圧は昨夜12日21:00に台風19号「トクスリ/DOKSURI」となりました。直前の台風18号発生からちょうど3日後の発生となります。18号は健在なので、今はダブル台風です。

170909-2100予報円

(A) 9月9日 21:00の予報円

170913-0900予報円

(B) 9月13日 9:00の予報円
本日13日9:00の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/経緯線などは筆者)。赤点円は各台風中心の直径1000km円。日本に近いほうが台風18号ですね。18号中心のすぐ西側にあるのは宮古島、北東側には沖縄本島が見えます。10:30現在、宮古島で最大瞬間風速37.2m/s(10:08)を記録したほか、20m/sを越える地点が多数ある状態です。

18号が9日21:00に発生した当時の予報進路は右のA図(気象庁サイトから引用)のように本州側には来そうもないコースでした。ところが予報が更新される度に進路が北寄りの予報となり、ついに今日9:00の予報ではB図の通り。南西諸島直撃+全国縦断コースになってしまいました。この間わずか3日半。1日のうちでも結構変化がありますから、「台風予報は常に最新のものを見なくっちゃね!」という教訓です。

20170913-1700衛星画像
(18:00追記)右は本日17:00の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理は筆者)。夕方が迫る台風18号の姿です。目がはっきりしてきたため、まもなく「非常に強い台風」になると思われます。(※19時追記:18時に中心付近の最大風速が85ノットに達したため「非常に強い台風」になりました。)

結局朝からずっと宮古島は暴風圏内で、明日明け方まで抜けられなさそうです。17:20現在、日最大瞬間風速は沖縄県下地で49.4m/a、同・鏡原で44.2m/s、同・宮古島で43.6m/sなどとなっています。
(14日4:40メモ)
14日4:00現在の24時間降水量…
沖縄県・城辺で528.0mm(4:00・観測史上1位)、同・宮古島で470.0mm(3:50・観測史上1位)、同・下地で399.0mm(4:00)、同・鏡原で390.0mm(2:20・観測史上1位)。



今日の太陽2017/09/13

20170913太陽
昨夜は特に夜半過ぎから雲が多くなりました。今朝からは徐々に取れましたので、雲が薄くなったころを見計らって太陽観察しました。

20170913太陽リム

20170905-20170913柿岡地磁気
左は10:20過ぎの撮影です。賑やかだった太陽面は急にさびしくなりました。ただ、右側に明るく見える活動領域12677と12678、それに左側の小さな黒点を伴う12680はきちんと確認できますから、無黒点ではないですね。プロミネンスも小さいですが何本か出ていました。

11日に発生したX8.2クラスのフレアに伴う高エネルギー粒子が昨日あたりに地球へ届くかも知れないとのことでしたが、穏やかだったようです。右下図は気象庁地磁気観測所から公開されている地磁気変化グラフ。6日フレアの前日から今日夕方までをつなげてみました。7日に大きな乱れがあり、それ以降はぎごちなくも元に戻る様子が分かります。今日午前に少し乱れましたが、これは11日フレアと関係あるのでしょうか?専門家の意見を伺いたいところです。

(夕方追記)本日の宇宙天気ニュースによると、やはり本日朝4:30JST(12日19:30UT)に11日フレアによる磁気嵐を観測したとのことです。前回の磁気嵐到着が約1.5日だったのに対し、今回は2日4時間かかりました。