また太陽で大きな爆発が発生2017/09/11

20170911太陽
これはもう『大事件』と言って良いでしょう。

朝から用事が多くて外出していましたが、10時半頃ようやく落ち着き、雲行きを見つつ太陽を撮影。左は11時少し前の画像です。真っ先に目に飛び込んだのは右リムの明るいループ。こんな絵に描いたような美しいプロミネンスは初めてです。昨日左から見え始まった活動領域は12680という番号になりました。それから相変わらず淡いですが、左下の巨大な吹き出しも凄まじいですね。

20170911太陽リム

20170911XrayFlux
さて、撮影後に詳しい様子をネットで調べたらビックリ。なんと10日15:35UT(11日0:35時JST)にまたしてもXクラスのフレア。しかも先日の巨大爆発に引けを取らないX8.2でした。具体的な時刻は開始15:35・ピーク16:06・終了16:31(全てUT)です。活動領域はもうほぼリム上なので完全に油断していました…。右下図はNOAAからの引用で、X線フラックスのグラフ。6日フレアの前日分から本日12時JSTまでつなげています。5日間の内にXクラスが4回。そのうち2回はX8オーバー。9月7日の記事にX9以上のフレア年表を掲載しましたが、大きなフレアは続くものですねえ。

下画像はNASAのSolar Dynamics Observatory(SDO)による今回のXフレア観測画像(AIA131、AIA171)、およびSOHO衛星によるフレア直後の組写真。明るい閃光のあとに現れたのが今日のループプロミネンスというわけです。SOHOは太陽近傍を観測するC2カメラと、より広範囲を観測するC3カメラを見比べると面白いでしょう。写っている大量のノイズは今日昼現在もまだ続いています。つまり高エネルギー粒子はいま正に地球へ降りそそいでいるわけです。

6日のフレアの際は二日ほど経ってからかなり低緯度でもオーロラが目撃されました。アメリカの例ですが、アラスカは言うに及ばず、ケンタッキー州やノースカロライナ州など日本の本州並みの緯度でもたくさんの写真が撮られています(→Spaceweather.comのオーロラギャラリー参照)。日本も空気が澄んでいたらなぁ…。

  • 20170910_162820-A131

    (A) 2017/09/10 16:28:20UT(AIA131)
  • 20170910_174158-A171

    (B) 2017/09/10 17:41:58UT(AIA171)


  • 201709101600-soho-C2

    (C) SOHO衛星画像(C2)
  • 201709101600-soho-C3

    (D) SOHO衛星画像(C3)


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