やっと見えた第25太陽周期のはじまりと今後2021/10/17

黒点数の推移(2001年以降)
10月も後半戦ですが、今日は冷たい雨。そこで、久しぶりにSILSO(Sunspot Index and Long-term Solar Observations:ベルギー王立天文台)の太陽黒点データ集計を行いました。結果はアーカイブ「太陽黒点」に反映させましたからご利用ください。

アーカイブに掲載したもののうち、2001年以降の黒点数の推移グラフを左にも載せました。見るとこの一年で明らかに黒点数が増えており、新たな太陽周期が始まったんだなと言う確証が持てます。数年前は「いつ第24太陽周期が終わるのか」「第25太陽周期は始まっているのか」と様々に議論されていました。時が経ち、こうして俯瞰するのはいいものですね。

ここ数ヶ月ほど活動領域はかなり多かったですが、いずれも磁場を見ると第25太陽周期に属しています。例えば右下画像はMクラスフレアが発生した9月23日の太陽面磁場画像(SDOによる)。「ヘール・ニコルソンの法則」(記事下表参照)によれば第25太陽周期の北半球は先行N極、南半球は先行S極ですから見分けが付きますね。
20210923_SDO_HMIBC
でも2019年頃は第24と第25の領域が混在していました(→2019年10月6日記事参照)。単純に数の増減だけ統計解析しても周期の切れ目がはっきりしないのではないかと思われました。個々の活動領域がどの太陽周期に属するか、同時にふたつの太陽周期の活動領域が存在した場合はどう解析するのか、といった別視点も必要になります。

速報値ながら、連続無黒点記録もずいぶん入れ替わりました。近年ですと2019年11月14日からの40日間、2020年2月2日からの34日間、2019年10月3日と2020年5月2日からの各29日間などが上位に食い込んでいます。1900年以降としては第24太陽周期全体でも他の周期と比べて最も黒点が少なかったですから、その末期では更に少ない状況だったということでしょうか。

それでも1901年3月11日からの69日間という連続無黒点記録は破れませんでしたね。マウンダー極小期以降では1800年初頭と1900年初頭に黒点数が落ち込んだ時期がありました。現在の落ち込みは(傾向だけで見るなら)これに匹敵しています。向こう10年の太陽黒点をしっかり観察して見極めましょう。地球内要因の温暖化傾向と地球外要因による寒冷化傾向は同時進行なのですから。(※NOAAの予報によれば、第25太陽周期は第24と同程度以下になる見込みのようです。)

【ヘール・ニコルソンの法則による磁場の向き】
太陽周期番号北半球磁場向き(後行/先行)南半球磁場向き(後行/先行)
20N/SS/N
21S/NN/S
22N/SS/N
23S/NN/S
24N/SS/N
25S/NN/S