今日は秋分の日…あれっ?2023/03/21

気象衛星からの春夏秋冬
今日21日6:24ごろに太陽黄経が0°に戻り、春分を迎えました。春分瞬時を含む日が「春分の日」です。ところが全く同じ日を、南半球では「秋分の日」と呼びます。

北半球と南半球で季節が逆転する(半年ずれる)ことはみなさんもご存知でしょう。年間でもっとも寒い季節を冬、もっとも暑い季節を夏と呼び、冬から夏に変化する途中が春、夏から冬の途中は秋です。これは半球の南北を問わずそういう事になっているため、日本が春のときオーストラリアでは秋と呼ぶわけです。従って、春分、秋分、あるいは冬至、夏至といった季節が入る呼び方は半年ずれてしまうわけです。例えばオーストラリア気象局による季節や二至二分の解説をご覧ください。国立天文台・暦wikiの解説図と比較すると、半年ずれた名称になっていることが分かるでしょう。「今日は秋分の日」という記事タイトル、(南半球では)間違いじゃないんです。

春分という言葉は英語圏で「Vernal Equinox」などと表現されますが、これも北半球と南半球とで半年ぶんシフトします。ちょっとややこしいのは「March Equinox」といった、季節ではなく発生月を使った表現もあって、これはシフトしません。3月は北半球も南半球も一緒ですからね。

混乱しがちなので、二至二分の呼び方を一覧表にして下に掲載しました。日本でずっと暮らしていると北半球中心の表現や考え方が当たり前になって、それ以外は「間違い」と思い込む固定観念に縛られがち。でもそうではないんだと言うことを、今日を機に考え直してみてください。南半球の国で売ってる地図や星座早見盤を見ると、軽いカルチャーショックに見舞われますよね。なお念のため書いておくと、二至二分の日時は天球の南北(赤道座標系)や地球軌道面(黄道座標系)を基準に定められているので、地球の北半球・南半球の季節や言語文化に左右されず一意に決まります。

【二至二分の呼び方】
現在の
発生月
言語3月6月9月12月
北半球日本語春分夏至秋分冬至
英語1Spring EquinoxSummer SolsticeFall EquinoxWinter Solstice
英語2Vernal EquinoxAutumnal Equinox
英語3March EquinoxJune SolsticeSeptember EquinoxDecember Solstice
南半球日本語秋分冬至春分夏至
英語1Fall EquinoxWinter SolsticeSpring EquinoxSummer Solstice
英語2Autumnal EquinoxVernal Equinox
英語3March EquinoxJune SolsticeSeptember EquinoxDecember Solstice

  • 英語3の「月名」を用いた表現は北半球も南半球も共通で使えますね。


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