肉眼等級になったレナード彗星2021/12/11

20211211レナード彗星(C/2021 A1)
昨日は夜遅くまで雲が残ったため、近地点通過前のレナード彗星(C/2021 A1)は無理かと思われました。でも夜半からは雲が去り、低空まで晴れ渡ってくれました。良かった、久しぶりに彗星と対面できそうです。ただ薄い霧が出ているのか、地上光で空が明るく透明度も悪い状態なのが心配でした。

明け方の気温が0度台まで下がったため、機材を組み立てるそばから結露してゆきました。主鏡を曇らせないようにしつつ気温に馴染ませなくてはいけません。当地では薄明開始時点の彗星高度が11°。まだ隣家の屋根向こうでした。10分ほどしてようやく障害物から出てきたものの、もう背景が明るくなり始めており、なんとか白飛びしないギリギリまで15分間程度しか露出できませんでした。明日は更に8°以上低くなってしまうため、我が家の庭からは今日が明け方撮影の限界です。

仕上げた画像には5.0等前後に達したと思われる彗星頭部とスラッとした尾がしっかり写っていますが、想像していたほど勢いはありませんでした。4、5日前にはもう尾の長さが10°を越している観測を聞いていたため、左画像(縦写野角:約5°)に写っているのは薄明や光害に消されず残ってる明るい部分だけと思われます。コマも小さくなったように感じますが、これも淡い部分が写し取れていないのでしょう。全光度が測りづらいパターンですね。

レナード彗星(C/2021A1)見かけの移動速度
一時は「崩壊するのでは?」とも言われましたが、今のところ彗星自体はしっかりしており、明日の地球最接近時(約0.233天文単位)にコマが最も大きく見えるはずです。見かけの移動速度も明日が最高値で、1時間あたり約1500″角=1日に10°角も動く計算。これは今日もだいたい変わりません(右図)。まずはよくぞここまで持ちこたえてくれました。

今日の太陽2021/12/11

20211211太陽
昨夜から今朝は曇りのち晴れ、今日朝からは晴れが続いています。低空の空は白く、遠くの富士山が全く見えません。透明度が悪くて高度が低いレナード彗星(C/2021 A1)が見えづらかった理由がよくわかります。

20211211太陽リム
左は10:50過ぎの太陽。シーイングもやや悪い感じです。活動領域12901と12903は右リムぎりぎり、中央を過ぎ右半球を進む12904は黒点がなく、左のHα画像で対流模様があるからやっと位置が分かる程度。でも1、2日後に南半球にやや活発な領域が出てきそうなので期待です。

右リム上下に結構背の高いプロミネンスが姿を現していました。左上にも背は低いけれど幅があるプロミネンス。見ごたえあって良いですね。