迷走ハリケーンLESLIE、ヨーロッパ到達2018/10/14


20181013Aqua画像
大西洋で発生し、長い間バミューダ海域付近を迷走していたハリケーン「LESLIE」が、なんとポルトガル海岸に近づいています。カテゴリー1もしくはトロピカルストームの勢力を保ったまま、まもなく上陸する予想です。

LESLIEが小さな嵐として発生したのは9月23日のこと。先日北米に上陸したMICHAELよりも前でした。一時的にカテゴリー1のハリケーンになりましたが、どこかに上陸する様子もないし、途中弱まって追跡されない期間もありました。ところがここ数日再度発達し、急速にヨーロッパへ向かったのです。

左は13日(日本時間今朝方)に地球観測衛星Aquaによって撮影されたLESLIE。もうユーラシア最西端のロカ岬近くまで来ていました。日本時間本日午前にも上陸するでしょう。下A図は13日15:00UT(14日0:00JST)までのLESLIE経路図。またB図は最大風速の変化グラフです。かなり複雑なコースを辿ってヨーロッパまで流れ着いた(?)様子がうかがえます。試しに距離を計算したところ、発生から480時間で8445kmも移動していました。

今年はヨーロッパでも様々な気象災害がありましたね。LESLIEは弱まりつつあり、日本で14日朝(ヨーロッパは夜)時点の最新状態は「POST-TROPICAL CYCLONE」でしたが、そのままスペインまで進む予報も出ています。収穫の時期、どうか大きな被害が出ませんように。

  • 20181013-1500UTハリケーンLeslie経路

    A.ハリケーンLESLIE経路
  • 20181013-1500UTハリケーンLeslie最大風速

    B.ハリケーンLESLIE最大風速


アラビア半島にサイクロンLUBAN上陸2018/10/14


20181014LUBANfromTerra
インド洋海域でもサイクロン活動が活発な時期ですが、アラビア半島へ今年2回目のサイクロン上陸があったようです。

1度目は5月27日の記事で取り上げたサイクロン「MEKUNU」。そして今日14日6:00UT前(15:00JST前)上陸したのはサイクロン「LUBAN」。LUBANの上陸時勢力は最大風速30ノット程度とみられ、気象庁で言えば熱帯低気圧相当ですが、この砂漠地域にサイクロンが接近上陸すること自体が大変珍しいので暴風雨への備えは弱いと思われ、MEKUNUと同様に被害拡大が心配です。

2018インド洋サイクロン
左はアメリカの地球観測衛星Terraが本日撮りたてのLUBAN(NASA WorldViewより引用)。サイクロン中心はほぼ海岸線ですね。右図はMEKUNUとLUBANそれぞれの位置と勢力を地図に描いたもの(元データ:Joint Typhoon Warning Centerが公開しているデータ/風速分類はインド気象局方式)。移動方向が違うため到達した位置は違いますが、両者とも大きくカーブすることなく直線状に進行しています。

特筆すべきは両者とも進行速度が遅かったこと。日本の台風は最頻値15km/hから20km/h(十数ノット前後)程度ですが(→参考記事)、MEKUNU・LUBAN共に最大値でも20km/hを越えることはほぼありませんでした(下図)。11日頃のLUBANなんて、徒歩以下ですよ。10日間かかっても日本を縦断できないような速さなのです。勢力が弱いならともかく、強いまま何日もうろつかれるのでは被害が拡大する一方ですね。各地で発生する嵐は、地理条件と共に嵐の特性をよく考えた対処が必要のようです。

  • 2018インド洋サイクロンMEKUNU

    A.サイクロンMEKUNUの移動速度
  • 2018インド洋サイクロンLUBAN

    B.サイクロンLUBANの移動速度