1週の間に月より近くなった小惑星が6つも!2018/09/12

201809上旬・接近小惑星(1LD以内)
みなさんは先週1週間のうちに地球すれすれを通った小惑星が6つもあったことをご存じでしょうか?

左図は一昨日9月10日までに発見された小惑星のうち、9月3日から9日までの1週間に地球最接近距離が1LD以下の小惑星が続いたため、その接近距離を描いたグラフです。地球に近づいて危険をもたらす可能性がある小惑星はPHA(Potentially Hazardous Asteroids)と呼ばれます。LDとは地球−月間の平均距離(Lunar Distance/約384400km)。小惑星接近時にひとつの目安となるでしょう。

2017年10月に小惑星2012TC4が地球接近した際に似たような記事を書きました。それから約1年近く経過しましたが、「秋に接近する小惑星が多い」という訳でもないのに時期が集中して不思議ですね。このうち半数は直径が10m−数十mと大きめでした。撮影できそうなものもあったので待機していましたが、悪天続きでいずれもダメでした…。

接近範囲を5LD程度まで広げると、前後1ヶ月の間に27個もの小惑星が人知れず接近しています。正常性バイアスで「ぶつからないだろう」と高をくくっていますが、冷静に考えてみると恐ろしいことです。

【追記】上図の範囲で1LD以下まで接近した小惑星としては、当記事掲載後に2018 RY5(9月12日 17:12UT頃0.47LDまで接近)と2018 RZ5(9月12日 20:08UT頃0.13LDまで接近)が発見されています。

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