『その後の月面X&LOVE』を見たことありますか?2021/02/22

20210221_10850月
昨夜から今朝も前夜同様霞んだ空でした。ただ、宵から夜半過ぎまでは少しだけ透明度が良かったので月面および小惑星アポフィスの撮影をしてみました。

左の月面は21日20:20頃の撮影で、太陽黄経差は約108.50°、撮影高度は約68.1°、月齢は9.68です。シーイングがぼろぼろで、クレーターが波打っていました。なにしろシリウスが瞬いていましたから無理もありません。

ところで、月面XやLOVEなどの文字地形を観察最適日にご覧になる方は多いでしょうが、その後の経過まで観察した方は少ないと思われます。昨夜の月で5つの文字地形位置を切り出したものを下A画像として載せておきます。これを見た上で、あらためて左画像から探し出してみてください。(すべての画像は月の北を上方向に揃えてあります。E地形だけは逆に見ないと読めませんからご注意!)

ちなみに下B画像は観察最適日当日の同じ位置の切り出し画像。太陽方向がちょっと異なるだけでこんなに見かけの印象が違うんですね。宇宙飛行士になって実際にX地形基準位置(標高2252m)から太陽を見たときの高度は、19日画像撮影時がマイナス0.97°、つまり地平線ちょっと下を見下ろすくらいでした。対して左上画像の撮影時は21.79°。今頃の関東で例えるなら、日の出から概ね2時間後の太陽高度に近いでしょう。『何日後まで文字地形を追えるか?』に挑戦するのも一興ですよ。

  • 20210221_月面文字地形

    A.2021年2月21日・月面文字地形
  • 20210219_月面文字地形

    B.2021年2月19日・月面文字地形


20210222小惑星アポフィス
日付が今日になったころから小惑星アポフィスを撮影。月が夜半すぎまで残る時期となり、またこの頃には空の霞がキツくなってきたけれど、前夜も観察できなかったためダメ元で決行しました。これ以上日が経つと満月期になり、しばらくお預けになってしまいますからね。

星像ぼやぼや、背景カブリまくりだったけれど、何とか写りました(左画像)。計算上は16.3等と明るくなり、ひどい空環境なのに写真写りは良くなりました。撮影を終える頃は霧が出てきてしまいました。ぎりぎりセーフ…?

今月末頃ごろが光度ピーク、そして以前も書きましたが、地球最接近は3月6日10:15JST、推定される接近距離は0.11265AU(CNEOSによる)。次の下弦を過ぎて月明かりの影響がなくなる頃が見頃でしょう。

今日の太陽2021/02/21

20210221太陽
昨夕からだんだん空の霞が悪化、西に傾いた上弦過ぎの月は真っ赤でおぼろでした。夜半すぎまで待って改善されなかったため、予定していた観察は取りやめ。今朝は透明度が幾分持ち直したものの、遠くの富士山は見えません。13時に気温が20.0度まで上昇、数キロ先の建物さえ霞むようになりました。

20210221太陽リム
左は10:15頃の太陽。雲は無いのになぜか光量が不安定で、平均から10%程も上下しました。活動領域12802・12803は健在ですが、12802の黒点は昨日から見えていません。12803の黒点も少し減ったようです。

右下リム近くのダークフィラメントに期待してましたが、今日はまだあまり飛び出ていませんね。明日は凄そう!左上リムにもはっきりしたプロミネンスが見えますが、その少し上にものすごく高く飛び出たプロミネンスがありました。これは地球直径の10倍以上伸びていると思われます。

ところで、ピント合わせのため拡大していると、光球前面を何らかの物体が大量に横切っていました。目に見える大きさなので、もちろん花粉じゃありません。昆虫から小鳥程度の大きさがあると思われます。正体は分かりませんでした。鼻がムズムズするから花粉は飛んでいるようですが、光環が見えるほどではありません。

美しい月とヒアデス星団の接近2021/02/20

20210220月とヒアデス星団の接近
今日の宵、月がヒアデス星団に接近しました。度々起こることですが、観察しやすさ・写しやすさの観点で言うと、月が細いシーズンでの接近のほうが格段に見やすくなります。つまり、3月から8月まで、太陽に近い5・6月を除く上弦前か下弦後がオンシーズンと言えましょう。今回はその先駆けですね。記事下表を参考にしてください。

左は19:30頃の撮影。多段階露光にて月表面から星団の暗い星まで押し込めてあります。気温が高いせいか空が霞んでいて肉眼ではパッとしませんでしたが、月も星団も明るいから問題なし。概ね小型双眼鏡の視野にすっぽり収まる接近なので実に見やすいです。特に、初めて星の世界に触れる方々にはうってつけの現象と思います。

来月3月19日にも同様に接近しますが、順行中の火星も一緒になり豪華でしょう。現在の火星はアルデバランより若干明るいけれど、来月はぐんと暗くなっています。覚えておいて比較してみてください。2月→3月→4月と見える位置が次第に低くなるため、視界が悪い観察環境ではお気をつけて。

【参考:月とヒアデス星団の接近日時・2021-2022年調べ】
最接近日時(JST)月齢月・ヒアデス離角(°)月・太陽離角(°)
2021年1月24日 7:0510.714.68123.03
2021年2月20日 15:318.484.9195.31
2021年3月19日 23:176.165.1867.93
2021年4月16日 6:033.775.3640.99
2021年5月13日 12:081.345.4214.50
2021年6月9日 18:1128.595.4111.68
2021年7月7日 0:4726.205.4437.70
2021年8月3日 8:1023.915.5963.78
2021年8月30日 16:0421.725.8390.07
2021年9月26日 23:5519.596.08116.70
2021年10月24日 7:1117.466.22143.70
2021年11月20日 13:4615.316.25171.05
2021年12月17日 19:5913.146.24161.29
2022年1月14日 2:2610.956.33133.51
2022年2月10日 9:418.796.56105.77
2022年3月9日 17:436.636.8378.24
2022年4月6日 1:584.447.0251.09
2022年5月3日 9:372.177.0824.40
2022年5月30日 16:1729.457.072.33
2022年6月26日 22:1427.077.1027.99
2022年7月24日 4:1224.687.2353.96
2022年8月20日 10:5822.347.4780.10
2022年9月16日 18:5320.077.71106.57
2022年10月14日 3:3117.867.85133.44
2022年11月10日 11:5815.677.87160.65
2022年12月7日 19:1813.477.85171.40

  • 自作プログラムによる概算です。ヒアデス星団の代表位置は赤経4h26m54s・赤緯+15°52′00″(J2000.0)としています。
  • 地心で見たときの日時・離角ですから、地表で見た場合では若干差が出ます。
  • 月齢が3から8(宵)または21から26(明け方)ごろがお薦め。この月齢と時間帯に最接近日時が入っていれば、一番接近した状態を眺めることができるでしょう。例えば2022年3月9日などはベストに近いですね。


今日の太陽2021/02/20

20210220太陽
朝からよく晴れていますが、やや霞んでおり、150km先の富士山は全く見えません。風が強く、昼時点での日最大風速は6m/s超え。気温は13度超え。

20210220太陽リム
左は10時頃の太陽。右上にあった小黒点群はほぼ見えなくなりましたが、なぜか今日になって活動領域12802と採番されました。いっぽう左上の小黒点は次第に見やすくなっています。こちらはまだ採番されてないようです。(夕方追記:12803と採番されました。15時時点で細かい群が四ヵ所見えてます。)

右上リムにとても立派なプロミネンスが咲いていました。変形したループ?3D的な形が想像できません。左下や左上のプロミネンスも小柄ながら見事です。