今日の太陽 ― 2025/07/13
昨夜は曇り。今日は少し日差しがあるけれど雲量5割から10割を行ったり来たりの空模様。昨日日差しがなくて涼しかったぶん、今日は蒸し暑く感じます。今夜から明日にかけて台風5号が近くを通る見込みで、風雨が強くなるでしょう。
左は13:30前の太陽。雲が途切れたところを狙って撮りました。少し光量が落ちていたようで、モヤがかかっていたかも知れません。シーイングは乱れていました。地上付近の熱気よりも上空が乱れている印象です。四日ぶりの太陽は様変わりしてました。一昨日から左上リムに巨大プロミネンスが出ていたようで、今日も見えていました。また左下リム近くの明るく見えている活動領域14140で昨日からフレアが頻発。Mクラスのみ書くと、12日13:02JSTにM1.43クラス、17:34にM2.32クラス、21:10にM1.64クラスと続きました。今日もこの観察直前の13:02にC8.92クラスというほぼMクラスフレアが発生しています。中央左上の目立つ黒点も大きく感じますね。右下にはダークフィラメントからプロミネンスに変わろうとする領域が。明日以降楽しみですが、天気が持たない…。
気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は844、真夏日地点数は533、猛暑日地点数は57、国内最高気温は兵庫県豊岡ポイントの37.5度。日本全体としては少し涼しいかも?
左は13:30前の太陽。雲が途切れたところを狙って撮りました。少し光量が落ちていたようで、モヤがかかっていたかも知れません。シーイングは乱れていました。地上付近の熱気よりも上空が乱れている印象です。四日ぶりの太陽は様変わりしてました。一昨日から左上リムに巨大プロミネンスが出ていたようで、今日も見えていました。また左下リム近くの明るく見えている活動領域14140で昨日からフレアが頻発。Mクラスのみ書くと、12日13:02JSTにM1.43クラス、17:34にM2.32クラス、21:10にM1.64クラスと続きました。今日もこの観察直前の13:02にC8.92クラスというほぼMクラスフレアが発生しています。中央左上の目立つ黒点も大きく感じますね。右下にはダークフィラメントからプロミネンスに変わろうとする領域が。明日以降楽しみですが、天気が持たない…。
気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は844、真夏日地点数は533、猛暑日地点数は57、国内最高気温は兵庫県豊岡ポイントの37.5度。日本全体としては少し涼しいかも?
2025年の台風5号が発生 ― 2025/07/13
気象庁によると、11日15時から台風になるかも知れないと告知されていた熱帯低気圧が、本日13日3時に台風5号「ナーリー/NARI」になりました。直前の台風4号発生から8日後の発生、4号消滅からは3日と18時間後の発生になります。
左画像は発生時の本日3:00の気象衛星ひまわり画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。赤点線円は台風中心の直径1000km円。夜間のため近赤外バンドの画像です。
すでに日本へ迫っており、現在は小笠原諸島近海、明日14日昼には関東へ接近または上陸、明後日には東北や北海道まで達する見込みのようです。大渦は巻いてないけれど、南の湿った大気をもたらすので風雨の注意が必要ですね。
好シーイングの土星と環を楽しむ ― 2025/07/10
昨宵は霞が濃かったけれど、夜半前から朝にかけてとても良く晴れました。明け方が近づくとどんどんシーイングが良くなり、観察していた土星はかつて観たことがないくらい止まって見えました。
左画像は今朝3時ごろの撮影です(約38分のデローテーション)。環はまだ本体よりずっと暗いのですが、それでも明るくなったなあとしみじみ感じました。つい2ヶ月前は写真に撮って強引に強調しなければ見えなかったのに。早いもんです。間隙も無理なく写るようになりました。
撮影時における、地球から見た環の傾斜はマイナス4.44°。太陽から見た環の傾斜(=環から見た太陽高度)はマイナス1.17°。マイナスは「環の南面が見える」「南極方向へ向かって測る」というニュアンスですから、面の向きを間違う恐れが無いなら符号無しで話したほうが分かり易いでしょう。(※傾斜が年間最大などと言うのは絶対値が極大と言う意味です。マイナス符号をつける場合は「極小」も含まれます。勘違いしやすいポイントです。)
地球基準の傾斜は一昨日8日朝に今年最大傾斜になりました。これから晩秋に向かって少しずつ寝てしまい、11月24日にはマイナス0.45°と、ほとんど水平に近くなります。いっぽう太陽基準ではどんどん大きくなり、例えば11月24日ならマイナス3.69°。この頃の環は本体と同じくらいまで明るくなっているでしょう。今朝と全く違う「明るくて薄い環」になるのです。
もうひとつ注目していただきたいのは、本体に投影される環の影。現在は環にくっついて見辛いのですが、環の南側と影との間に僅かな隙間があるんです。私の20cm程度の望遠鏡では全く分離しませんが、35〜40cmクラスの大口径で上手に撮っていらっしゃる方はちゃんとこの隙間を捉えていますよ。こればかりは口径の勝ちですね。
右にStellariumによる2ヶ月ごとのシミュレーションを並べてみました。今後この隙間は次第に見えなくなり、9月21日の衝を迎える頃は影と環とが渾然一体、さらに衝のため本体の影も見えませんから、「影無し土星」を楽しめるでしょう。
10月に入ると次第に環の北側へ影が投影されるようになります。年末から来年始めにかけて、明るくなった環とともに北側の影も良く見えるようになります。折りに触れてこの小さな変化をぜひお楽しみください。
【余談】
機材を片づけている最中に、北西から南の空に向かう金星並の明るい人工衛星が見えました。調べると国際宇宙ステーション。先月下旬にやっと打ち上げられたアクシオム4(AXIOM-4)が今ちょうどドッキングしているのですよね。
左画像は今朝3時ごろの撮影です(約38分のデローテーション)。環はまだ本体よりずっと暗いのですが、それでも明るくなったなあとしみじみ感じました。つい2ヶ月前は写真に撮って強引に強調しなければ見えなかったのに。早いもんです。間隙も無理なく写るようになりました。
撮影時における、地球から見た環の傾斜はマイナス4.44°。太陽から見た環の傾斜(=環から見た太陽高度)はマイナス1.17°。マイナスは「環の南面が見える」「南極方向へ向かって測る」というニュアンスですから、面の向きを間違う恐れが無いなら符号無しで話したほうが分かり易いでしょう。(※傾斜が年間最大などと言うのは絶対値が極大と言う意味です。マイナス符号をつける場合は「極小」も含まれます。勘違いしやすいポイントです。)
地球基準の傾斜は一昨日8日朝に今年最大傾斜になりました。これから晩秋に向かって少しずつ寝てしまい、11月24日にはマイナス0.45°と、ほとんど水平に近くなります。いっぽう太陽基準ではどんどん大きくなり、例えば11月24日ならマイナス3.69°。この頃の環は本体と同じくらいまで明るくなっているでしょう。今朝と全く違う「明るくて薄い環」になるのです。
もうひとつ注目していただきたいのは、本体に投影される環の影。現在は環にくっついて見辛いのですが、環の南側と影との間に僅かな隙間があるんです。私の20cm程度の望遠鏡では全く分離しませんが、35〜40cmクラスの大口径で上手に撮っていらっしゃる方はちゃんとこの隙間を捉えていますよ。こればかりは口径の勝ちですね。
右にStellariumによる2ヶ月ごとのシミュレーションを並べてみました。今後この隙間は次第に見えなくなり、9月21日の衝を迎える頃は影と環とが渾然一体、さらに衝のため本体の影も見えませんから、「影無し土星」を楽しめるでしょう。
10月に入ると次第に環の北側へ影が投影されるようになります。年末から来年始めにかけて、明るくなった環とともに北側の影も良く見えるようになります。折りに触れてこの小さな変化をぜひお楽しみください。
【余談】
機材を片づけている最中に、北西から南の空に向かう金星並の明るい人工衛星が見えました。調べると国際宇宙ステーション。先月下旬にやっと打ち上げられたアクシオム4(AXIOM-4)が今ちょうどドッキングしているのですよね。
今日の太陽(機材トラブルなし) ― 2025/07/09
昨夜はすこぶる透明度の悪い夜空。雲はほとんどないのに月が非常に暗く感じ、肉眼では北極星がぎりぎり。未明には曇ってしまいました。朝からも同じような空。まるで厚い黄砂か光化学スモッグに覆われた感じです。昼前から風が強まり、若干改善しました。
左は13:30過ぎの太陽。本日も左上リム近くで13:25をピークとするM1.34クラスフレアが発生。撮影時もC8.4ほどあって明るく見えました。黒点群が出てきたようですが、まだ採番されていません。左下のプラージュが明るいところは活動領域14135。中央上にも黒点がでてきて、プラージュも明るくなってきましたね。右端には吹き飛んだプロミネンスが見えました。
気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は878、真夏日地点数は697、猛暑日地点数は132、国内最高気温は福岡県朝倉ポイントの38.4度。当地にも連日熱中症警戒アラートが出ています。昨日熱中症になってしまった(?)太陽観測機材ですが、今日は日向にさらす工程をギリギリまで避け、通常通りの観測ができました。
左は13:30過ぎの太陽。本日も左上リム近くで13:25をピークとするM1.34クラスフレアが発生。撮影時もC8.4ほどあって明るく見えました。黒点群が出てきたようですが、まだ採番されていません。左下のプラージュが明るいところは活動領域14135。中央上にも黒点がでてきて、プラージュも明るくなってきましたね。右端には吹き飛んだプロミネンスが見えました。
気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は878、真夏日地点数は697、猛暑日地点数は132、国内最高気温は福岡県朝倉ポイントの38.4度。当地にも連日熱中症警戒アラートが出ています。昨日熱中症になってしまった(?)太陽観測機材ですが、今日は日向にさらす工程をギリギリまで避け、通常通りの観測ができました。