山形の板垣さんがろ座の銀河に超新星発見2023/01/10

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山形県の板垣公一さんが1月8日20時JST過ぎ、「ろ座」のPGC13601に16.2等の超新星候補天体を発見したとのこと。その後すぐ京都大学のせいめい望遠鏡によって分光され、TypeIIの超新星であることが確認されました。

昨夕は薄雲が湧き、低空の霞もひどく、おまけに満月過ぎの月光もありました。真っ白な低空の空で16、17等台の星を撮ることは無謀でしたが、駄目元で撮影してみることにしました。ろ座ってどこ?と座標を調べたら、エリダヌス座の中流、西側付近。銀河の赤緯は南緯28°近くで、私の家からは南中時でも高度がわずか26°しかありません。庭(駐車場)からあまりお目にかかれないアンタレスより低いのです。

南側の隣家は背が高いため、庭先での撮影はやはり無謀だったかと感じました。でも使える駐車場内をじっくり探してみると、駐車場入り口近くからギリギリ屋根の上をかすめることが分かりました。入り口を占有することはできないため邪魔にならないすれすれの位置に機材を設置。案の定両手で足りないくらいヘッドライトの洗礼を浴びました。周囲に明るい星が全く無くて、導入にひどくてこずりました。なんとか90分の露出ができたので仕上げてみると、微かに銀河と超新星が写っています(左上画像)。ノイジーな上にフラット補正も正しくありませんが、撮れないと思っていたのに記録できて良かった良かった。

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夜半になって月が高くなったので、これも記念撮影。このころになると透明度は良くなったものの、度々雲が通過するようになり、シーイングも悪化しました。右画像は10日0:10過ぎの撮影で、太陽黄経差は約209.00°、撮影高度は62.74°、月齢17.21。ガラスを透して見たようなボケがあり、締まりません。

月が遠い時期ですからそれだけでも撮影に不利なのですが、夜中のお月見を楽しめただけでも良しとしましょう。オニール橋付近が夕方に近づき、良い味を出しています。危難の海北側の暗く大きなクレオメデス・クレーターが何とも不気味。南側はジャンセンに影が出始め、月面K地形も明るいながら辿れます。明日にはもう影の中ですね。今年もあっという間に10日が過ぎつつあります。

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