宵空低空で金星と土星が横並び ― 2026/03/08
今夕は金星と土星が1°弱まで接近する日。西空低空ではあるけれど、好きな惑星ツートップとあらば観ない選択肢はありません。幸い一片の雲も無いまま夕方まで晴れたので、日没時刻に近くの田んぼへ出かけました。
最小限の機材を抱え、少しずつ暗くなる空を見ながら20分みっちり歩きます。まだLED街灯が光り出す前なのに気の早いフクロウが鳴き交っていました。明るい西空に金星が視認できます。マイナス3.9等なので余裕。でも0.97等の土星は全く見えません。現地に着いてから、前景に人工物が入らないよう観察場所を微調整します。
そこから20分間撮影に没頭。なんとか記録がとれました。ここの田んぼは見晴らしが良いけれど、上空を巨大送電線が走っているので広角で空を撮るには向きません。今回は低空を小さく切り取るだけだからうまくいきました。まだ低空だからふたつの惑星以外に何も写らないのはちょっと寂しい。接近時の離角は約55°55′。小さな望遠レンズなのに原画では土星の環らしき形状が確認できて驚きました。
今後土星は太陽に近づき、3月16日には太陽観測衛星SOHO-LASCO-C3カメラ写野に入ります。黄経の合は3月25日17:55:13、赤経の合は3月26日19:20:43。いっぽう金星は太陽から離れ、どんどん見やすくなります。毎月のようにお月様と接近するほか、4月下旬にはプレアデス星団・ヒアデス星団の間を通り抜け、毎夕に豪華な眺めを楽しめるでしょう。惑星の動きを知るのにもってこいのシチュエーションですね。
また4月19日には金星・天王星・月・プレアデス星団が8°円に収まってしまい、4月24日には天王星に51.8′まで接近、6月9日には木星に1.65°まで接近、6月16日には金星・木星・水星・月が6〜7°の『ほぼ等間隔』でずらっと並びます(右図/Stellariumによる)。近くに離角4.5°のカストルとポルックスがいますから、小型双眼鏡の視野に入るかどうか含めて比べてみましょう。宵の明星に絡んだ名シーンの数々、どうぞお楽しみに。
最小限の機材を抱え、少しずつ暗くなる空を見ながら20分みっちり歩きます。まだLED街灯が光り出す前なのに気の早いフクロウが鳴き交っていました。明るい西空に金星が視認できます。マイナス3.9等なので余裕。でも0.97等の土星は全く見えません。現地に着いてから、前景に人工物が入らないよう観察場所を微調整します。
そこから20分間撮影に没頭。なんとか記録がとれました。ここの田んぼは見晴らしが良いけれど、上空を巨大送電線が走っているので広角で空を撮るには向きません。今回は低空を小さく切り取るだけだからうまくいきました。まだ低空だからふたつの惑星以外に何も写らないのはちょっと寂しい。接近時の離角は約55°55′。小さな望遠レンズなのに原画では土星の環らしき形状が確認できて驚きました。
今後土星は太陽に近づき、3月16日には太陽観測衛星SOHO-LASCO-C3カメラ写野に入ります。黄経の合は3月25日17:55:13、赤経の合は3月26日19:20:43。いっぽう金星は太陽から離れ、どんどん見やすくなります。毎月のようにお月様と接近するほか、4月下旬にはプレアデス星団・ヒアデス星団の間を通り抜け、毎夕に豪華な眺めを楽しめるでしょう。惑星の動きを知るのにもってこいのシチュエーションですね。
また4月19日には金星・天王星・月・プレアデス星団が8°円に収まってしまい、4月24日には天王星に51.8′まで接近、6月9日には木星に1.65°まで接近、6月16日には金星・木星・水星・月が6〜7°の『ほぼ等間隔』でずらっと並びます(右図/Stellariumによる)。近くに離角4.5°のカストルとポルックスがいますから、小型双眼鏡の視野に入るかどうか含めて比べてみましょう。宵の明星に絡んだ名シーンの数々、どうぞお楽しみに。
細月・土星・水星が接近 ― 2026/02/19
宵空を飾る明星と極細月 ― 2026/02/19
日食を終えたばかりの月が日本の夕空に戻ってきました。しかも、金星と同伴です。どうしても見たかったのですが体が不自由なことを考えると遠出はできません。そこで、近くに住む星仲間を誘って一緒に近場へ出かけることにしました。
少しでも良い見晴らしを求め、地元で評判の人工山に登りました。標高50mもありませんが、360°視線を遮るものは無く、光害一等地であることを除けば格好の観察場所です。カノープスだって見えるし、国際宇宙ステーションが空の端から端まで飛ぶのも途切れずに確認できます。現地には日没1時間前に到着。気持ちが前のめりだったせいか、日没前から双眼鏡で探したり沈む夕日を撮りまくっていました(記事下画像)。低空には視認できるモヤがあり、更には少ないながらも雲が流れていました。でも何とかなると信じ、日没後に見えてきた金星を頼りにひたすらシャッターを切りました。
左上画像は昨夕18日17:50過ぎの撮影で、太陽黄経差は約10.67°、撮影高度は約2.54°、月齢は0.87。金星との離角は1.44°でした。月が見えるように画像処理したため金星が大きくはっきりしてしまったけれど、実は金星像も弱々しくてか細い感じでした。
何とか肉眼で金星は確認できたものの、月は双眼鏡でも困難。条件を変えながら連写し、カメラの液晶モニター越しにようやく発見しました。2025年7月20日記事に書いた通り、月の単位面積あたりの平均輝度は満月であっても金星よりはるかに暗く、ましてや月齢1を下回る月を薄暮の中で見つけることはとても困難なのです。今回は幸運にも金星ありきで構図を決めて撮ったため、うまいこと写野に捉えることができました。これまでに捉えた月相で最も太陽黄経差が小さかったのは2013年4月11日の約11.63度。今回は金星と一緒の撮影だったから拡大撮影はできなかったけれど、いちおう自己ベストを更新しました。(実は2021年3月14日に太陽黄経差10.795°を記録してるんですが、このときは広く撮ってたまたま写ってたという撮り方なので、狙って撮ったカウントに含めません。)
ちなみに弦傾斜は15.44°(右上がり)あり、もし同時刻に沖縄(那覇)で見たなら7.96°でした。2026年2月16日記事下表には2月19日が水平月候補日に上げられていますが、関東でも沖縄でも18日より19日のほうが弦傾斜が少なく、水平に近づきます。これは月が黄道を南から北へ通り過ぎる通過点にあって、弦傾斜が減る方向へ急速に移動しているためと考えられます(2月18日15:18:46JSTに黄道に対する白道の昇交点を通過、つまり月の黄緯がマイナスからプラスへ動く)。しかしながら、ぱっと考えた予想に反した動きに感じるのは私だけでは無いでしょう。日が経つと、普通は弦が立ってきますからね。
太陽が出ていない時間に月と金星が1°台まで接近するチャンスはとても少なく、直近でそこそこ近いのは2028年3月30日宵(2°前後)や2031年3月26日宵(2°前後)、2035年4月6日明け方(0.6°前後)あたりでしょうか。今回は天候にも恵まれ、実にラッキーでした。驚かされたのは帰宅後30分もしたら雨がザーザー降ってきたこと。ほんの1時間程度の違いで美しい宵空に巡り合えて感謝感謝。山の上でおしゃべりしてくださった散歩中の街の皆様にも温かい気持ちをもらいました。
少しでも良い見晴らしを求め、地元で評判の人工山に登りました。標高50mもありませんが、360°視線を遮るものは無く、光害一等地であることを除けば格好の観察場所です。カノープスだって見えるし、国際宇宙ステーションが空の端から端まで飛ぶのも途切れずに確認できます。現地には日没1時間前に到着。気持ちが前のめりだったせいか、日没前から双眼鏡で探したり沈む夕日を撮りまくっていました(記事下画像)。低空には視認できるモヤがあり、更には少ないながらも雲が流れていました。でも何とかなると信じ、日没後に見えてきた金星を頼りにひたすらシャッターを切りました。
左上画像は昨夕18日17:50過ぎの撮影で、太陽黄経差は約10.67°、撮影高度は約2.54°、月齢は0.87。金星との離角は1.44°でした。月が見えるように画像処理したため金星が大きくはっきりしてしまったけれど、実は金星像も弱々しくてか細い感じでした。
何とか肉眼で金星は確認できたものの、月は双眼鏡でも困難。条件を変えながら連写し、カメラの液晶モニター越しにようやく発見しました。2025年7月20日記事に書いた通り、月の単位面積あたりの平均輝度は満月であっても金星よりはるかに暗く、ましてや月齢1を下回る月を薄暮の中で見つけることはとても困難なのです。今回は幸運にも金星ありきで構図を決めて撮ったため、うまいこと写野に捉えることができました。これまでに捉えた月相で最も太陽黄経差が小さかったのは2013年4月11日の約11.63度。今回は金星と一緒の撮影だったから拡大撮影はできなかったけれど、いちおう自己ベストを更新しました。(実は2021年3月14日に太陽黄経差10.795°を記録してるんですが、このときは広く撮ってたまたま写ってたという撮り方なので、狙って撮ったカウントに含めません。)
ちなみに弦傾斜は15.44°(右上がり)あり、もし同時刻に沖縄(那覇)で見たなら7.96°でした。2026年2月16日記事下表には2月19日が水平月候補日に上げられていますが、関東でも沖縄でも18日より19日のほうが弦傾斜が少なく、水平に近づきます。これは月が黄道を南から北へ通り過ぎる通過点にあって、弦傾斜が減る方向へ急速に移動しているためと考えられます(2月18日15:18:46JSTに黄道に対する白道の昇交点を通過、つまり月の黄緯がマイナスからプラスへ動く)。しかしながら、ぱっと考えた予想に反した動きに感じるのは私だけでは無いでしょう。日が経つと、普通は弦が立ってきますからね。
太陽が出ていない時間に月と金星が1°台まで接近するチャンスはとても少なく、直近でそこそこ近いのは2028年3月30日宵(2°前後)や2031年3月26日宵(2°前後)、2035年4月6日明け方(0.6°前後)あたりでしょうか。今回は天候にも恵まれ、実にラッキーでした。驚かされたのは帰宅後30分もしたら雨がザーザー降ってきたこと。ほんの1時間程度の違いで美しい宵空に巡り合えて感謝感謝。山の上でおしゃべりしてくださった散歩中の街の皆様にも温かい気持ちをもらいました。
久しぶりに月と木星を観る ― 2026/02/06
昨夜は晴れ。ときおり浮浪雲が流れるものの、さほど寒くも無い穏やかさでした。生活環境が変わり、機材の使い方がかなり変化してしまったため、皆既月食まで一ヶ月を切ったことにも背中を押されて月を撮ってみることにしました。
左は6日0:30過ぎの撮影。太陽黄経差は約226.39°、撮影高度は約39.72°、月齢は17.82。ジャンセンが夕方を迎えています。シーイングが良ければタルンティウスあたりのドームがたくさん見えたでしょうか。
シーイングが悪い上に霞んでいましたが、概ね予想通りの写りになってくれました。一見して何の変哲も無い月面写真ながら、裏には考え抜いた様々な工夫があります。まだいくつかのハードルがあって、それを越えなくてはなりませんが…。3月3日皆既の始まりは今回撮影より低いため、大気差の色ずれや減光があるでしょう。些細なことですが、そう言ったことも確認しておくことが肝心。とにかく、ひな祭りは晴れてほしいものです。これを逃すと次は2029年1月1日まで皆既月食はありませんからね。
月の前に木星も撮ってみました。こちらも酷いシーイングで、二本の太い縞すら見えなくなるほど乱れることもありましたが、50分ほどの撮影の後半に持ち直し、そこそこ細かく見えていました。結局撮影した半分以上はボツにしてデローテーション。ザラついてしまったものの、模様のディテールは活きました。
こちらも今回からカメラを変更したため、まだ使い勝手が馴染みません。フレーム数が多いとバッファリングのムラが出るようで、ドロップフレームが異常に多くなったり、少なかったり…。しばらくは試行錯誤が続きそうです。
左は6日0:30過ぎの撮影。太陽黄経差は約226.39°、撮影高度は約39.72°、月齢は17.82。ジャンセンが夕方を迎えています。シーイングが良ければタルンティウスあたりのドームがたくさん見えたでしょうか。
シーイングが悪い上に霞んでいましたが、概ね予想通りの写りになってくれました。一見して何の変哲も無い月面写真ながら、裏には考え抜いた様々な工夫があります。まだいくつかのハードルがあって、それを越えなくてはなりませんが…。3月3日皆既の始まりは今回撮影より低いため、大気差の色ずれや減光があるでしょう。些細なことですが、そう言ったことも確認しておくことが肝心。とにかく、ひな祭りは晴れてほしいものです。これを逃すと次は2029年1月1日まで皆既月食はありませんからね。
月の前に木星も撮ってみました。こちらも酷いシーイングで、二本の太い縞すら見えなくなるほど乱れることもありましたが、50分ほどの撮影の後半に持ち直し、そこそこ細かく見えていました。結局撮影した半分以上はボツにしてデローテーション。ザラついてしまったものの、模様のディテールは活きました。
こちらも今回からカメラを変更したため、まだ使い勝手が馴染みません。フレーム数が多いとバッファリングのムラが出るようで、ドロップフレームが異常に多くなったり、少なかったり…。しばらくは試行錯誤が続きそうです。








