今日の太陽 ― 2025/04/04
4月になっても天気が思わしくない日が続いていましたが、昨日の雨は夕方までに上がり、夜半には薄雲の間から星月が顔を覗かせました。明け方撮りたいものがあったので望遠鏡を出したのですが、あっという間に濃霧に飲み込まれました。二十四節気の「清明」を迎えた今日は、日が高くなると共に霧が晴れて青空が広がりました。
左は9:20ごろの太陽。五日ぶりの撮影です。中央をはさんで右上(活動領域14046)と左下(14048)に大きめの黒点が出ています。肉眼黒点と言うには少し小さいのですが、試しに太陽観察メガネ越しに肉眼で見るとあっさり見えました。口が無いニコちゃんマークみたいで可愛い。プロミネンスは小さめのものがいくつか。大きなダークフィラメントは無いようです。
左は9:20ごろの太陽。五日ぶりの撮影です。中央をはさんで右上(活動領域14046)と左下(14048)に大きめの黒点が出ています。肉眼黒点と言うには少し小さいのですが、試しに太陽観察メガネ越しに肉眼で見るとあっさり見えました。口が無いニコちゃんマークみたいで可愛い。プロミネンスは小さめのものがいくつか。大きなダークフィラメントは無いようです。
明るくなりつつあるSWAN彗星 ― 2025/04/05
太陽観測衛星SOHOに搭載されているSWAN(Solar Wind Anisotropies/太陽風異方性観測装置)の画像から明るい彗星が発見されたようです。まだ軌道がしっかり定まってないようで番号も振られてないみたい(SWAN25F/C/2025 Fx/xはいずれ数字が付けられる)ですが、明け方の低空に見えるとのこと。今朝晴れていたので見当をつけて撮ってみました。
現時点では9-10等程度のようですが、しっかり集光しており緑のコマが見えます。像が小さいため鮮明では無いものの、PA300°辺りに短い尾も認められます。現在太陽に近づくほうへ移動しており5月には夕空側へまわって5等程度になる予報も出ています。ただしあまり高度が上がらないようなので観測は難しいかも知れません。天候不順や春霞に悩まされる先々の日々よりも今観測したほうが一番良かったりして?
なお左上画像は彗星高度10-15°の低空で電線群の隙間から撮ったため、左上から右下へ向かう電線の影が何本も写っています。(できるだけ軽減しました。)おおよそ30分弱の撮影をした中で彗星に電線と人工衛星がかかってしまうコマを抜いてメトカーフ合成したため、恒星の軌跡が途切れ途切れになっています。画像内の二つの明るい恒星はτPegとυPeg。ウザイほど写っている人工衛星は大多数がスターリンク・コンステレーション。
右図は宵空に回ったSWAN彗星の低さをご覧いただくために、一例として5月2日にすばるに接近する様子を作図したもの(Stellariumによる)。下部の黒い帯は余黒ではなく地平線です。まだ薄暮が終わっていませんが、すばるの高度は約7°ですから見晴らしが悪いと見えません。日没時の彗星高度が最も高い頃で、光度もピークの頃ですので、これ以上の条件は望めないでしょう。できるだけ標高を稼いで、高い山から観察するなどの工夫をしてみてください。
※(4/9記)正式名が決まり軌道要素も確定したので、今日現在の軌道要素で再計算・作図したものに差し替えました。
現時点では9-10等程度のようですが、しっかり集光しており緑のコマが見えます。像が小さいため鮮明では無いものの、PA300°辺りに短い尾も認められます。現在太陽に近づくほうへ移動しており5月には夕空側へまわって5等程度になる予報も出ています。ただしあまり高度が上がらないようなので観測は難しいかも知れません。天候不順や春霞に悩まされる先々の日々よりも今観測したほうが一番良かったりして?
なお左上画像は彗星高度10-15°の低空で電線群の隙間から撮ったため、左上から右下へ向かう電線の影が何本も写っています。(できるだけ軽減しました。)おおよそ30分弱の撮影をした中で彗星に電線と人工衛星がかかってしまうコマを抜いてメトカーフ合成したため、恒星の軌跡が途切れ途切れになっています。画像内の二つの明るい恒星はτPegとυPeg。ウザイほど写っている人工衛星は大多数がスターリンク・コンステレーション。
右図は宵空に回ったSWAN彗星の低さをご覧いただくために、一例として5月2日にすばるに接近する様子を作図したもの(Stellariumによる)。下部の黒い帯は余黒ではなく地平線です。まだ薄暮が終わっていませんが、すばるの高度は約7°ですから見晴らしが悪いと見えません。日没時の彗星高度が最も高い頃で、光度もピークの頃ですので、これ以上の条件は望めないでしょう。できるだけ標高を稼いで、高い山から観察するなどの工夫をしてみてください。
※(4/9記)正式名が決まり軌道要素も確定したので、今日現在の軌道要素で再計算・作図したものに差し替えました。
参考までに、Spaceweather.comギャラリーのここにMichael Jaegerさんらが撮影した画像が掲載されています。(※ただし、なぜか彗星に対して背景恒星が180°回転して合成されているようです。彗星と恒星を分離処理して再合成した際のミスかな?)彗星と背景の縮尺が変わらないものとして測定すると、4月6日UT撮影時のイオンテイルは少なくとも2.2°伸びているようです。
Michael Jaegerさんの画像背景が異常な向きになっていることは、同じ6日の撮影で予報位置に極めて近く正しい向きになっているGraziano Ventreさんの画像と比較するとよく分かります。
Michael Jaegerさんの画像背景が異常な向きになっていることは、同じ6日の撮影で予報位置に極めて近く正しい向きになっているGraziano Ventreさんの画像と比較するとよく分かります。
【4/9メモ】SWAN彗星の正式名が「C/2025 F2 (SWAN)」に決まりました。