月食直前の満月とビーナスベルトも楽しもう2025/08/10

20240917中秋の名月
昨夜は満月でしたが、当地は雲が多く、ほとんど見えませんでした。約一ヶ月後の満月瞬時は9月8日3:08:53ごろで、この前後に「皆既月食」を見ることができるでしょう。更に一ヶ月後は「中秋の名月」と続きます。

月食を起こす月が昇るのは前日9月7日ですから、くれぐれも日付を間違えないようにしましょう。このとき2024年9月18日記事内の表に書いた通り、地球影とビーナスベルトに包まれて昇る美麗な月を拝むことができます。夕暮れと月の出が極めて理想的なタイミング。月食と共にこちらもぜひ楽しんでください。

2025年・地球影と満月位置
右図は2025年2月13日記事にも掲載した地球影と満月期の位置関係。この関係によって満月の明るさ・ビーナスベルト&地球影の色彩やコントラスト・前景とのタイミングの善し悪しなどが決まります。(もちろん雲行きや大気の透明度など、不確定要素も絡みます。)

今回は国内の多くの地域で月の出から7時間以上経ったころ本影による部分食が始まるので、月の出ごろの地球本影+半影は月よりも東に離れており、月に続いて地平から昇ってきます。いっぽう、月出前に先行して本影が昇ってしまう昨宵のようなケースでは、ビーナスベルトがすっかり終わったころに月が見えてきますから、一緒に見えることはありません。月が本影の北側にあるか南側なのかでもタイミングは変わります。ベストのときってなかなか起きないんですよ。

下A〜E図は9月7日・日本経緯度原点における月や影の出のタイミングと空の色あいがどんな具合なのか、Stellariumの大気シミュレーションで描いたもの。四角マス目は1°四方です。地平に沿って低空が暗くなっているところが地球影。地球影を宇宙空間にずっと延ばした先に本影と半影の境界があります。つまり本影や半影の高度によってビーナスベルトの位置が決まる訳です。必ずしもこの通りの色や明るさになる訳ではありませんが、狙い時を絞ることができるでしょう。月は時間とともに東向き(地球本影のほう)に移動しますから、「さぁ、これから地球本影に入って月食を起こすぞ」という位置関係になってることが実感しやすいですね。

低空の出来事ではあるけれど、東が開けたところなら小型双眼鏡やスマホのカメラでも十分楽しめます。この宵空の移ろいから月食後の夜明けの色彩に至るまでが一連の月食イベントだと、個人的に思っています。ただ、宵から翌朝まで集中して空を見ると体力を相当削られますからほどほどに。

  • 20250907月の出とビーナスベルト

    A.月が地平に出る
  • 20250907月の出とビーナスベルト

    B.本影上部が地平に接する
  • 20250907月の出とビーナスベルト

    C.本影が半分地平に出る


  • 20250907月の出とビーナスベルト

    D.本影が全て地平に出る
  • 20250907月の出とビーナスベルト

    E.半影が全て地平に出る


20250810満月と淡い内暈
【追記】
8月10日1時前にチラッと見えた満月。ごく淡い内暈を伴っていましたが、この画像で分かるかどうか微妙…。