復活している冬の超大三角形2025/04/18

20250417宵の星々
昨夜から今朝にかけて雲が多くなる予報でしたが、宵空がいい具合に晴れていたため、西に傾いた冬の星々を眺めて過ごしました。左画像はベランダから簡単機材で撮影したスナップ。どこに何があるか分からない方はマーカー付きの右下画像をご覧ください。

昨年初冬に天文界で盛り上がりを見せた「冬の超大三角形」を覚えていますか?その後は火星と木星の移動に伴って崩れてしまい、忘れ去られた感があります。でも実は両惑星が順行して流行った頃の位置へ戻っており、今まさに大きな三角が復活を遂げているんです。2024年11月17日記事の期間表をご覧頂くと分かりますが、今月末ごろまで「大三角」と「超大三角」が相似形に整った様子を拝むことができるでしょう。どんどん低くなってしまうため、晴れているうちにお楽しみくださいね。これを逃すと10年以上後の2036年9月上旬(冬の大三角+金星+木星)まで超大三角になりません。

20250417宵の星々
左上画像は光害溢れる街中撮影(薄暮と光害は画像処理で軽減)ですが、条件が良ければ冬の淡い天の川と黄道光がグランドクロスしている様子も見えるでしょう。今は宵空の黄道がそそり立つ時期ですから、黄道光がどの辺りまでのびているか確認してみてください。ただし黄道光や天の川が見易い時間まで待つと超大三角が沈んでしまうのでご注意。

ついでに、プレアデス星団(すばる)が沈む辺りの方向や、開けた場所をロケハンしておくと良いかも知れません。というのも、4月29日に月齢1.9の極細月との大接近、5月2日・3日にはSWAN彗星(C/2025F2)との接近を控えているからです(下A・B図参照/Stellariumによる描画)。観察地域によって高度が変わるけれど、ある程度暗くなる時点で概ね10°未満を覚悟したほうが良いでしょう。

  • 20250429超低空のプレアデス星団

    A.2025年4月29日・プレアデス星団周囲
  • 20250502超低空のプレアデス星団

    B.2025年5月2日・プレアデス星団周囲


参考:
みつご・トライアングル(2025/02/03)
冬の超大三角形は貴重らしい(2024/11/17)
火星と「みつご座」の季節はじまる(2024/11/02)
黄道光と天の川のグランドクロスを見よう(2024/09/29)
光害地から黄道光は見えるのか?(2023/03/27)

今日の太陽とハロ現象2025/04/18

20250418太陽
昨夜からの雲は今日も続いていました。回復の見込みが少ないため太陽観察は諦めていたのですが、午後になって少しだけ雲が薄くなる時間があったので、無理矢理撮ってみました。

20250418太陽リム
左は14:40過ぎの撮影。薄雲越しのため細部の描写は荒いです。どうも太陽と望遠鏡との間に邪魔なもの(雲の粒子とか黄砂とか)があればあるほど特定周波数の光が乱れてしまうようですね。撮り方や画像処理はほとんど変えてないのに、ときどき「今日の光球はボソボソだなあ」と感じます。それはともかく、左半球の黒点や活動領域が着々と増えてきて嬉しい限り。プロミネンスの様子はよく分かりませんでした。

撮影後少し経ったら内暈や幻日が見えてきました(下A・B画像)。幻日は左側だけですが、幻日環がのびてますね。右の幻日やその他のアークなどは見えませんでした。

当地・茨城県南部の最高気温は24度に達し、県内では27.6度の夏日になったところもありました。明日はもっと暑くなるとのこと。

  • 20250418内暈

    A.内暈
  • 20250418幻日

    B.太陽左の幻日