気象衛星から見た6月10日の日食月影2021/06/11

20210610金環日食
6月10日、北極圏を通る金環日食が起こりました。日本時間で19:00ごろから20:30ごろまでだったので、日本の日没後に起こったことになります。部分日食になった地域を含めると北米東海岸やカナダ、グリーンランド、ヨーロッパ、ロシアなど広域に渡りました。北極点で見える金環日食なんて、不思議ですよね。夏至が近いため北極点まで日が届く(夜にならない!)この時期ならではの条件です。

面白いことに、こんな限界ギリギリの日食でも、ちゃんと地球の上に月が影を落とし、その様子が気象衛星によって捉えられています。左画像は日本の気象衛星ひまわりから見た北極付近。19:40から21:30まで10分おきの全球画像からGIFアニメーションを作りました。クリックすると閲覧できます。影が横切ってゆく様子がわかるでしょう。(※1.3MBほどの大きいファイルなのでご注意。元画像:NICT)。

20210610-1000UT-GOES16
アメリカやヨーロッパの気象衛星も影を捉えています。右画像はGOES-16の10:00UT画像(元画像:RAMMB)。北極に近いあたりが暗くなっていますね。中央右下はブラジル付近。大西洋をサハラダストが横断しているようです。

もちろん静止気象衛星以外でも、日食時間に日食帯付近を写している衛星はたくさんあるでしょう。みなさんも世界中の衛星画像をめぐり、探してみてください。

参考:
五日後の皆既月食とペアになる来月の金環日食(2021/05/21)
アーカイブ:静止気象衛星による日食月影の可視範囲

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