銀河の中を進む小惑星「1999KW4」2019/06/06

20190605小惑星1999KW4
地球近傍小惑星「1999KW4」の観察も今回で4回目。直径1kmを越えるこの小惑星は地球を離れつつ、いよいよかみのけ座の銀河領域に入りました。昨夜は薄曇りでしたが、もうこの先晴れ間が期待できないため、無理を承知で撮影を決心。なかなか雲が切れず、建物に隠れてしまうギリギリでの撮影になってしまいましたが、何とか小惑星の動きをカメラに収めることができました。

主な銀河といっしょに写したかったため、焦点距離500mmまで落とし、写野を広めに設定。小惑星は暗くなってますから写らない可能性もあったのですが、傷のような軌跡が写っていてホッとしました。度々全面が雲に覆われてしまったのでガイドエラーも多く、40分ほどの撮影で使えるコマは15分程度でした。左上画像に目立つ銀河の名称を書いておきましたが、元画像で暗いものまで探すとこの3倍くらい数えることができました。すぐ南東側(左下側)はマルカリアンチェーンの銀河たちがひしめき、その片隅にはブラックホールが撮影されたM87もあります。

20190606NGC7000
写野上部がムラになっているのはセンサー保護ガラスの曇り除去が十分でなかったため。保護ガラスヒーターを付けていたにもかかわらずこの様です。湿度が高い時期は要注意ですね。これまで快星での小惑星観察は叶わなかったので、梅雨入り前にもう一回くらいチャンスがあると嬉しいのですが…。

このあと夜明けまでの空き時間、雲の影響が少ない頭上に望遠鏡を向け、NGC7000付近をリファレンス撮影(右画像)。雲通過や光害でおかしなカブリが生じていますが、そのまま掲載。街中からフィルターワーク無しで撮影し、モクモク感を出すのは難しい…。

参考:
小惑星「1999KW4」の観察・三度目の正直(2019/06/04)
小惑星「1999KW4」の観察・2回目(2019/05/31)
地球近傍小惑星「1999KW4」が見えてきました(2019/05/28)
直径1kmオーバーの小惑星が間もなく地球最接近(2019/05/21)

今日の太陽2019/06/06

20190606太陽
二十四節気の芒種を迎えました。春分をスタートした地球は太陽を75°回ったことになります。朝から雲があるものの強い日が差し、13時台に気温が30度を超しました。全国的にも13時時点の真夏日地点数が232地点となっています。このところ絶望的に降水が少ないですが、大丈夫でしょうか?

20190606太陽リム
左は13:30過ぎの太陽。活動領域はありません。中央付近の模様が乱れています。小さなフレアっぽいものを見かけたのですが、すぐ見えなくなりました。右上リムにプロミネンスが見えます。これ、一昨日以前に見えていたものと位置が違うようです。

今夜から曇りや雨が多くなる予報が出ています。梅雨入りはいつになるでしょうか?