夕空の西村彗星に挑む2023/09/18

20230917夕方の二日月
西村彗星(C/2023 P1)は明け方の空から消え、15日ごろから夕空に見えるようになっていました。ただし見えるといっても超低空で2等級。バーストしたという情報も特に聞きませんので、観察は絶望的なレベルです。おまけに天気が不安定な日々と来たもんだ…。それでも晴れてしまうと何かしたくなる性分。昨夕に挑戦してみました。

身体上の理由で見晴らし良い場所へ出かけられないため、自宅内でいちばん高度がとれる二階へ。風が強かったためベランダ際の窓越しに室内へ機材設置。重機材は運べないので軽量カメラ+ポタ赤です。明るいうちに太陽でピントを出し、太陽位置から彗星通過位置を割り出して所定時間まで待ちました。時間が来たら追尾モーターをオン。これで視野内のどこかに彗星がいるはずです。市民薄暮終了時点で二日月が右のように見えました。月も撮りたかったけれど、この空の明るさでも障害物だらけの超低空なので、手持ちカメラでスナップのみ。彗星はこの月より低いため、そちらに集中しました。

20230917_夕方の西村彗星(C/2023 P1)
空が明るすぎてなかなか見つかりませんでしたが、太陽高度が地平下7°くらいでようやく画面端に捕捉。尾が見えているのですぐ彗星と分かりました。写野を微調整してやっと撮影です。月写真を見ても分かるように彗星周囲も電線だらけ。しかも高度4°あたりから下はモヤで濁っており、撮影可能時間は5分もありませんでした。

右画像は何カットか撮ったうち一番写りが良さそうなもの。上が概ね天頂方向です。ゲインを非常に低くしてもひとコマの露光は数秒という厳しさでした。ちなみに白黒CMOSカメラで撮っており、夕焼け減光のためフィルターを付けています。トリミングしてあるので右画像では分かりませんが、写野内に6等台の恒星が二つ(HIP60804・61103)写っており、彗星核はそれより少し明るい程度に感じました。コマの広がりが分からず、全光度はよく分かりません。

夕空で西村彗星を狙えるのは向こう二、三日が限界。天気予報は芳しくありません。日中ずっと暑く日没後も室温30度の部屋で作業するのは苦しかったですが、ひと通り終わって窓を閉めようとしたら、涼しい風が頬をなでてくれたのが何よりも心地よく感じました。良い結果も出せて大満足。

20230918木星
【追記】

夜通し晴れそうだったので夜半まで仮眠を取り、未明の木星を撮影しようと思ったらあっという間に雲が…。当初予定していた時刻より1時間早めに撮影開始し、雲越しに何とか撮ったのが左画像。左下にGRSがほんの少し見え始まっています。昼間の風が夜も残ってしまい、時々望遠鏡が大きく揺さぶられました。吹き曝しじゃ拡大撮影は辛いですね…。

今日の太陽2023/09/18

20230918太陽
未明から湧いた雲が朝のうち残りましたが、昼までに快晴。昨日より強めの風が吹いています。気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は856、真夏日地点数は628、猛暑日地点数は13。まだ続くのか、暑い日々。

20230918太陽リム
左は10時ごろの太陽。左端近くの活動領域13435に見える黒点はそれなりに大きいようです。赤道を挟み南半球側にも小さな黒点を伴う領域が出てきました。その他はすべて右半球に移っています。残念ながら右下リムを飾ったプロミネンスは四散してしまいましたが、次々にダークフィラメントがリムへ到達するので、しばらくは右リムが賑わうことでしょう。