今年の処暑はぎりぎり二十四節気 ― 2024/08/21
明日8月22日は二十四節気の「処暑」。秋分の約一ヶ月前ですね。今年の処暑瞬時は「8月22日23:54:55JST」になります。わずか5分あまり経つと日付が変わってしまう「日付境界ぎりぎり二十四節気」のひとつなのです(→2022年3月21日記事参照)。前回の“ぎりぎり”は去年の夏至でした。
精度が悪い計算式や四捨五入の仕方によっては23日にずれてしまうことも考えられるでしょう。乱立する民間の私暦で混乱が起きないよう、国立天文台が毎年二月に翌年の暦要項を発効して「日本国として公に日付を定めている」訳ですね。これには二十四節気だけでなく、国民の祝日や振替休日、日曜日、お月様の朔弦望日なども含まれます。
私のような一般市民の計算家や民間企業がそれっぽく暦を算出・発表しているサイトは至るところに見つかります。さらにそのデータを引用したり孫引きしているサイトも見かけます。ニュースデータのAI収集が進む昨今では混乱の一途でしょう。「有名サイトだからデータも信頼できる」という時代は終わりました。批判する訳ではありませんが、例えば天文計算で右に出るものはいないはずのアストロアーツの現象カレンダーでも「これ違うんじゃないか」「基準が明確じゃないから使えない」といったケースもあります。wikipediaだって間違いは結構ありますね。
ですからカレンダーに限りませんが、無尽蔵に出回るデータを手放しで信じてはいけません。まずは公の機関の一次ソースを見つけて参照しましょう。また、複数の情報源で必ずダブルチェックしましょう。東京オリンピックの年のように市販のカレンダーが一斉に間違っていることもありますよ。(カレンダーは1年前に企画制作が始まるため、元号改定や国際イベントなどで祝日変更が急に閣議決定された場合、修正が間に合わないこともあるのです。)人が編纂するものだから、計算が合っていても誤植が入り込む余地だってあるでしょう。
「22日に処暑」を迎えるのは228年ぶりのできごと。冒頭の図が示す通りです。「24日に処暑」は1991年8月を最後に現れず、今後は22日側へシフトしてゆきます。だんだん早まる状態が「閏日の特殊ルール」でリセットされるのはだいぶ先の2100年になります。2035年までに「閏秒廃止」も決定済みで、少なからず天文計算や時計の運用管理に影響します。また日本固有ですが、約10年後の2033年旧暦問題もあります(→2023年9月30日記事参照)。2030年ごろは暦の大混乱が起こるかも知れませんね。
精度が悪い計算式や四捨五入の仕方によっては23日にずれてしまうことも考えられるでしょう。乱立する民間の私暦で混乱が起きないよう、国立天文台が毎年二月に翌年の暦要項を発効して「日本国として公に日付を定めている」訳ですね。これには二十四節気だけでなく、国民の祝日や振替休日、日曜日、お月様の朔弦望日なども含まれます。
私のような一般市民の計算家や民間企業がそれっぽく暦を算出・発表しているサイトは至るところに見つかります。さらにそのデータを引用したり孫引きしているサイトも見かけます。ニュースデータのAI収集が進む昨今では混乱の一途でしょう。「有名サイトだからデータも信頼できる」という時代は終わりました。批判する訳ではありませんが、例えば天文計算で右に出るものはいないはずのアストロアーツの現象カレンダーでも「これ違うんじゃないか」「基準が明確じゃないから使えない」といったケースもあります。wikipediaだって間違いは結構ありますね。
ですからカレンダーに限りませんが、無尽蔵に出回るデータを手放しで信じてはいけません。まずは公の機関の一次ソースを見つけて参照しましょう。また、複数の情報源で必ずダブルチェックしましょう。東京オリンピックの年のように市販のカレンダーが一斉に間違っていることもありますよ。(カレンダーは1年前に企画制作が始まるため、元号改定や国際イベントなどで祝日変更が急に閣議決定された場合、修正が間に合わないこともあるのです。)人が編纂するものだから、計算が合っていても誤植が入り込む余地だってあるでしょう。
「22日に処暑」を迎えるのは228年ぶりのできごと。冒頭の図が示す通りです。「24日に処暑」は1991年8月を最後に現れず、今後は22日側へシフトしてゆきます。だんだん早まる状態が「閏日の特殊ルール」でリセットされるのはだいぶ先の2100年になります。2035年までに「閏秒廃止」も決定済みで、少なからず天文計算や時計の運用管理に影響します。また日本固有ですが、約10年後の2033年旧暦問題もあります(→2023年9月30日記事参照)。2030年ごろは暦の大混乱が起こるかも知れませんね。