今日の太陽と10月の日食・月食2023/09/15

20230915太陽
昨夜から今朝は薄曇り。星は見えるものの、何か観察できる状況ではありませんでした。朝からも雲多めの不安定な天気。関東各地で雷雨になっているところが多いようです。気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は759、真夏日地点数は474、猛暑日地点数は9。猛暑日いつまで続くの…?

20230915太陽リム
左は11:30ごろの太陽。薄雲越しの撮影です。活動領域は少しずつ右半球に偏ってきました。長めのダークフィラメントが目立つほか、右下のプロミネンスが素晴らしいですね。今期一番の規模かも知れません。もう二、三日続きそう。

さて、今日10:40に新月を迎えました。2023年4月23日記事の「太陽に対する新月の位置」を示した図を見ると、7月新月にもっとも太陽から離れて通過したあと毎新月ごとに太陽との距離を縮めていることがわかります。本日は3°弱を通過、そして今日から1朔望月後の新月には地球・月・太陽が直線に並び日食が起こるのです。残念ながら日本から見えませんが、下A図のとおり北米・南米などでは金環日食になります(エクリプスナビゲーターによる描画)。

この日食はサロスNo.が134で、2005年10月のアフリカ日食や1987年9月の沖縄日食と同系列です。サロス134は1248年6月に南極から開始し、2510年8月に北極で終了します。今回は日食最大点が赤道の少し北側なので、この系列の日食を半分以上消化したことになりますね。下B図に、サロス134に属する全日食図のgif動画をNASA・Eclipseサイトから引用し掲載します。なおアーカイブ「静止気象衛星による日食月影の可視範囲」に示すように気象衛星ひまわりから日食月影はほぼ見えませんが、米国気象衛星のGOES-WESTやGOES-EAST、欧州のMETEOSATをハシゴすれば全行程を見ることが可能と思われます。

さらにこの日食の半月後にやはり太陽・地球・月が並ぶ瞬間がやって来て部分月食が起こります。これは10月29日明け方に日本全国で見ることができるでしょう(下C図参照/NASA・Eclipseサイトから引用)。日本で見えるかどうかを問わなければ日食と月食は半月の間に連続することが多く、今年4月20日の日食と5月6日の月食もそうでしたし、去年2022年5月1日の日食と5月16日の月食、および10月25日の日食と11月8日の月食もそうでした(→2016年3月10日記事参照)。9月に中秋の名月、10月に部分月食。二ヶ月連続で満月が楽しみですね。

  • 20231015金環日食

    A.2023年10月15日
    金環日食
  • 日食・サロス134

    B.サロス134の日食
  • 20231029部分月食

    C.2023年10月29日
    部分月食