危なかったかも知れないSWAN彗星 ― 2025/09/18
10月に肉眼等級になるかも知れないSWAN彗星(C/2025 R2)。軌道傾斜が4°あまり、そして地球におよそ0.26AUまで近づくと言うことで、ふと思考実験してみたら怖くなったと言う話。
軌道傾斜が浅いと言うことは、ほぼ地球軌道に沿って動くと言うこと。3I/ATLASと同じですね。軌道が近い面で0.26AUまで近づくなら、もしタイミングがズレたら結構やばいんじゃないかと思いました。そこで、近日点通過のタイミングを前後にずらして計算してみました。左は9月17日に掲載したグラフと同等のもので、実線の地心距離(delta)と光度(CBET発表の係数使用)が本物の計算値。破線はそれぞれ近日点通過を5日ずつ早めていった「仮想SWAN彗星」の計算値です。(TP…Time of Perihelion/近日点通過瞬時。通常はJSTやUTCなどではなく『TT…地球時』で表される。)
これを見ると、なんと15日早く太陽に近づくスケジュールだったら、赤丸印のところで地球との最接近距離が0.0474AUになっていました。危なかった…。これは月までの平均距離(LD)の18.5倍程度。こんなに近いとさすがに潜在的に危険な天体です。彗星が明るく見えるのは良いけれど、わずか二週間タイミングがズレただけでも衝突リスクが跳ね上がるなんてイヤだなあ。
大きさを問わなければPHA(潜在的に危険な小惑星/Potentially Hazardous Asteroid)はしょっちゅう来ています。見つかってるだけでも今日18日に20LD以下まで接近予定の小惑星は4つも。小惑星ではなく彗星が地球へ近づいたことはこれまでもありました。 NASA-CNEOSに登録されている「彗星」を調べると、最も接近したのはSOHO彗星(P/1999 J6)による1999年6月12日の0.01196AU(4.65LD)という記録。パンスターズ彗星(460P)も2016年3月22日に0.02366AU(9.21LD)まで接近。ブランパン彗星(289P)も2003年12月12日に0.025040AU(9.74LD)の記録があります。キロメートルに直したらすごく遠いですから衝突の危険はないにしても、太陽系のスケールでは「すれすれ」ですよね。
接近小惑星の危険性は話題になるけれど、彗星はどちらかと言ったらどんなものでも歓迎ムード。ですが、衝突した場合のリスクは小惑星も彗星も違いがありません。とは言え、避けようもないのですが。
軌道傾斜が浅いと言うことは、ほぼ地球軌道に沿って動くと言うこと。3I/ATLASと同じですね。軌道が近い面で0.26AUまで近づくなら、もしタイミングがズレたら結構やばいんじゃないかと思いました。そこで、近日点通過のタイミングを前後にずらして計算してみました。左は9月17日に掲載したグラフと同等のもので、実線の地心距離(delta)と光度(CBET発表の係数使用)が本物の計算値。破線はそれぞれ近日点通過を5日ずつ早めていった「仮想SWAN彗星」の計算値です。(TP…Time of Perihelion/近日点通過瞬時。通常はJSTやUTCなどではなく『TT…地球時』で表される。)
これを見ると、なんと15日早く太陽に近づくスケジュールだったら、赤丸印のところで地球との最接近距離が0.0474AUになっていました。危なかった…。これは月までの平均距離(LD)の18.5倍程度。こんなに近いとさすがに潜在的に危険な天体です。彗星が明るく見えるのは良いけれど、わずか二週間タイミングがズレただけでも衝突リスクが跳ね上がるなんてイヤだなあ。
大きさを問わなければPHA(潜在的に危険な小惑星/Potentially Hazardous Asteroid)はしょっちゅう来ています。見つかってるだけでも今日18日に20LD以下まで接近予定の小惑星は4つも。小惑星ではなく彗星が地球へ近づいたことはこれまでもありました。 NASA-CNEOSに登録されている「彗星」を調べると、最も接近したのはSOHO彗星(P/1999 J6)による1999年6月12日の0.01196AU(4.65LD)という記録。パンスターズ彗星(460P)も2016年3月22日に0.02366AU(9.21LD)まで接近。ブランパン彗星(289P)も2003年12月12日に0.025040AU(9.74LD)の記録があります。キロメートルに直したらすごく遠いですから衝突の危険はないにしても、太陽系のスケールでは「すれすれ」ですよね。
接近小惑星の危険性は話題になるけれど、彗星はどちらかと言ったらどんなものでも歓迎ムード。ですが、衝突した場合のリスクは小惑星も彗星も違いがありません。とは言え、避けようもないのですが。


