今日の太陽と開花途中の桜2024/03/27

20240327太陽
ここ数日はまとまった雨が降ったりして空の観察どころではありませんでした。今日未明に少しずつ晴れてきて、西に低くなった満月過ぎの月が綺麗に見えました。朝からは快晴。風が弱く、花粉光環もあまり目立ちません。

20240327太陽リム
左は9:10ごろの太陽。22日以来太陽が見えなかったので、配置がすっかり変わっています。プラージュが目立つ活動領域13615は13623が追加され、右リムに寄りつつあります。北半球・中央子午線を通過した黒点周囲は13619、右に寄った黒点周囲は13614。ダークフィラメントやプロミネンスも目立っています。

20240327桜のつぼみ
近くのアメダスポイントによると、まとまった雨の日だった一昨日25日と昨日26日の最高気温は10度台。いっぽう24日は15.3度、本日27日は15.5度(14:30までの集計)。正午ごろに近くの公園へ行くと右画像の通り桜が開花し始めていました。今夕または明日には完全に開くでしょう。

【夕方追記】姿は見えませんでしたが、ツバメの鳴き声が聞こえました。

今日は冬至です2023/12/22

20231222太陽
二十四節気の「冬至」を迎えました。冬至瞬時は本日12:27JSTとのことなので、お昼の太陽がもっとも赤緯が低い状態だったわけですね(※ただし地心から見た場合)。今夜から少しずつ夜時間が短くなります。

20231222太陽リム
左は10:10ごろの太陽。今日も13519付近が明るく、観察後に調べると9:04ごろをピークとしたM3.33クラスフレアが起こっていました。二日連続Mクラスですごいですねぇ。もうすぐ隠れてしまうのが惜しい。中央に寄ってきた13529の黒点がとても大きく見えます。プロミネンスやダークフィラメントもそこそこ出ています。

冬至の日付変化
3年間続いた「22日冬至」ですが、来年は閏日が入った後に冬至がやって来るため21日に戻り、かつ4年前より少し早まります。左図は冬至瞬時の変化を描いたものですが、2024年の冬至は127年間で最も早い状態だと分かるでしょう。その後も4年ごとに早まり、2036年には239年遡らないと早い日時が出てこない程になります。

とは言えプラスマイナス1日程度の小さな変化ではあります。でもこうした暦の仕組みがあることで、何世紀経っても毎年同じ月日の太陽と地球の相対関係をほぼ同じに保つことができるわけです。

2023年で日没が最も早いシーズンです2023/12/01

2023年日没最早日マップ
だいぶ日が短くなったと思っていたら、いつの間にか12月になっていました。暑い暑いといっていたのが昨日のことのようです。「春と秋が極端に短い」などと表現されるようになったけれど宇宙線地球号の運行は変わっていませんので、単純に暑さ寒さが極端化しているだけだと思われます。

今年も「日没が最も早いシーズン」がやってきています。今日12月初日は沖縄本島付近が最早日。左地図に示す通り、一週間後には東北地方北部まで北上します。日の出がもっとも遅くなるのは来年始めですから、昼間時間は冬至まで短くなり続けます。

観測史上最高気温と言われている2023年ですが、日本では台風不足、雨不足も心配ですね。下図は気象庁からの引用で、2018年から今年まで6年間における「11月30日までの90日間降水量合計の平年比」マップ。(※2021年から平年値が現行のものに変わっているので注意。)各年号キャプション後ろの括弧書き数字は9月から11月の間に発生した台風数(接近/上陸数ではありません)。去年や一昨年も全国的な少雨傾向が話題でしたが、今年は特に関西を中心として極端に雨が少ないことが分かるでしょう。ダム貯水量の枯渇、琵琶湖の水位低下や全層循環不足など、秋の始め頃から度々耳にしました。暖冬傾向だから雪にも期待できません。来年の梅雨まではずっと悩みの種になりそうですね。

  • 2018年11月30日までの90日間降水量平年比

    A.2018年(8)
  • 2019年11月30日までの90日間降水量平年比

    B.2019年(16)


  • 2020年11月30日までの90日間降水量平年比

    C.2020年(12)
  • 2021年11月30日までの90日間降水量平年比

    D.2021年(9)


  • 2022年11月30日までの90日間降水量平年比

    E.2022年(13)
  • 2023年11月30日までの90日間降水量平年比

    F.2023年(4)


参考:
日出没・暦関連の記事(ブログ内)
ユーティリティ「太陽と月の時刻表/夜空の時刻表」

2023年の秋分を迎えました2023/09/23

2023彼岸花
本日は2023年の秋分です。我が家の周囲は昨日から続く雨でしっとり。気温もぐっと下がり、朝9時時点で肌寒さを感じたのは夏以降初めてでした。このまま平年並に落ち着いてくれると良いのですが…。

2020年に閏年を迎えてから、今年で4回目の秋。太陽位置を基準に決める二十四節気の日時は、「閏年の周期」すなわち「4年ごとに1日追加」という変化がダイレクトに影響します。閏日よりあとにやって来る秋分などの節気は、閏年前年に対して18時間あまり早まり、その後3年間かけて6時間弱ずつ遅くなります。こうしてなるべく一定期間に収まるよう工夫している訳ですね。

右下図は当ブログで時々掲載してきた二十四節気の日時変化。今回は秋分の変化の図です。来年は閏年なのでまた早まって、なんと128年前の1896年9月22日22:03:41という記録より早い秋分を迎えることになるでしょう。しばらくは4年ごとに最早記録が更新されます。でも過去には1796年22日17:24:02、さらにその前には1696年22日12:08:17という最早記録が控えていますから、これを更新するのはあと50年くらいかかりそうですね。

秋分の変化
夏が異様に暑かったためか、窓下にひっそり生えている彼岸花は昨日やっと開花した状態。例年なら秋分の日に半数ほど咲き終えて枯れてる状態なので、大幅に遅れています。目立つ桜や彼岸花だけでなく、気候が大きく変化した際に遅れたり早まったりする植物は極めて多いことでしょう。更にその植物に依存する動物にも影響が及びます。人間も今は流通や加工保存の技術があるから多くの場合で食料難に陥らず持ちこたえているけれど、食料確保が個人に委ねられることになったら生き延びられないでしょうね。

閏日の仕組みを作り、ちまちまと日時管理しているのが馬鹿らしく思えるほど、自然界の「ずれ」や「崩れ」が大きくなっている気がします。多分これは人の叡知でどうにかできるものではないのでしょう。