“おうし座”をゆく紫金山・アトラス彗星 ― 2024/11/04
穏やかに晴れた昨日は午後になって透明度が下がったのを感じました。雲はほとんど無いけれど、星空の煌めきは若干落ちるかも…。そう思いつつも、宵の紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)を捉まえる準備を始めます。左はその結果。透明度はともかく、一片の雲もなく今までで一番安定した晴れ間だったかも知れません。
街中からは肉眼ではもちろん双眼鏡でも見つけられませんでした。近くの星仲間も5cmで見えなかったそうです。計算上は5等台ですが、光害や霞などの影響があると見えなくなるレベルに下がったのでしょう。
ところで彗星位置を星図を見ると“おうし座”にいることが判明しました。「いやいや違うよ、まだへびつかい座を出てないよ」という声が聞こえてきそうです。ここで言うおうし座とは「ポニアトフスキーのおうし座」(→wiki)のこと。周囲の配置が本家おうし座にそっくりです。ご丁寧に「すばる」に相当する位置に散開星団IC4665もあります。
本家でヒアデスと呼ばれているV字形(おうしの顔のところ)に昨夜の彗星がTA彗星がいた、というお話し。この近くには見かけの固有運動が全天一を誇るバーナード星もいます。光害で星が全く見えず手探りで撮った右画像にもちゃんと写っていました。
【追記】
同じ市内ですが、条件の良いときに撮影したポニアトフスキーのおうし座(2017年6月撮影)。天の川の西縁ですから微光星がたくさんです。こんな低倍率でも、7年半の間にバーナード星が北へ動いたことが分かるでしょう。
【追記2】
仮眠後に木星を観察。撮影始めは本当に11月なのかと疑うほどシーイングが良くてワクワクしましたが、8ロールほど撮影した頃から画面が急に暗くなりました。何だろうと空を見るといつの間にか波状雲がかかり始めていたのです。大赤斑の出始めでもう少しコマ数を稼ぎたかったため、トータル40分も粘りましたが、雲が無いところでもシーイングの乱れが残っており、小刻みに震えています。
結局不良の5カットを捨て、17カットで仕上げたけれど、それでも締まりが悪い。最終的に最初の7コマのみで仕上げたものが一番良い像になりました(左画像)。だめなものはいくら重ねてもだめですね。
街中からは肉眼ではもちろん双眼鏡でも見つけられませんでした。近くの星仲間も5cmで見えなかったそうです。計算上は5等台ですが、光害や霞などの影響があると見えなくなるレベルに下がったのでしょう。
ところで彗星位置を星図を見ると“おうし座”にいることが判明しました。「いやいや違うよ、まだへびつかい座を出てないよ」という声が聞こえてきそうです。ここで言うおうし座とは「ポニアトフスキーのおうし座」(→wiki)のこと。周囲の配置が本家おうし座にそっくりです。ご丁寧に「すばる」に相当する位置に散開星団IC4665もあります。
本家でヒアデスと呼ばれているV字形(おうしの顔のところ)に昨夜の彗星がTA彗星がいた、というお話し。この近くには見かけの固有運動が全天一を誇るバーナード星もいます。光害で星が全く見えず手探りで撮った右画像にもちゃんと写っていました。
【追記】
同じ市内ですが、条件の良いときに撮影したポニアトフスキーのおうし座(2017年6月撮影)。天の川の西縁ですから微光星がたくさんです。こんな低倍率でも、7年半の間にバーナード星が北へ動いたことが分かるでしょう。
【追記2】
仮眠後に木星を観察。撮影始めは本当に11月なのかと疑うほどシーイングが良くてワクワクしましたが、8ロールほど撮影した頃から画面が急に暗くなりました。何だろうと空を見るといつの間にか波状雲がかかり始めていたのです。大赤斑の出始めでもう少しコマ数を稼ぎたかったため、トータル40分も粘りましたが、雲が無いところでもシーイングの乱れが残っており、小刻みに震えています。
結局不良の5カットを捨て、17カットで仕上げたけれど、それでも締まりが悪い。最終的に最初の7コマのみで仕上げたものが一番良い像になりました(左画像)。だめなものはいくら重ねてもだめですね。