STEREO-A写野に戻ってきた紫金山・ATLAS彗星 ― 2024/10/06
太陽観測衛星SOHOよりひと足早く、STEREO-Aの写野に紫金山・ATLAS彗星(C/2023 A3)が再登場。8月以来です。
左は本日6日14:17JSTごろの画像。ディティールが全く分からないほど明るい彗星が横切りつつあります。上向きの白い縦線(スミア+ブルーミング)が出てしまうほどの明るさなんですね。背景がノイズやコロナ、CMEなどの影響で見辛いけれど、星を特定してみました。明るい星が暗かったり見えなかったり逆転現象が起きてますが、特定できた恒星の位置関係は合っています。
ご存知の通り10月に入り太陽面で強いフレアが度々発生、やや大規模なCMEが地球付近まで飛んできている最中なんですね。下A図はNOAAのWSA-ENLIL SOLAR WIND PREDICTION、要するに太陽風予報です。コロナ放出の度にプラズマの大波となって地球軌道まで押し寄せる訳ですが、同じ地球軌道を回るSTEREOたちにとっても機器エラーを起こすほど影響があります。実際STEREO-Aの画像は2日から4日の間が空いてしまい、しかも復旧後はご覧のようにすり切れて壊れかけたビデオ映像みたいな画質になってしまいました。下B図は4日から5日にかけての画像を使ったGIFアニメ。太陽“風”とは言うけれど、本当に波のようですね。※タイムマークはUTです。
もうほとんど壊れてしまったSTEREO-Behind(L5に配置)のぶんまで頑張るSTEREO-Ahead(L4に配置)は、地球より少し先を回っています。(Lはラグランジュ点。)振り返るとてんびん座やさそり座の広がる位置に地球と彗星、それに金星が輝いている訳ですね。ううっ、見てみたい!しばらく大海原は時化ているから鮮明に見える日が来るかどうか分かりませんが、あたたかく見守りましょう。
左は本日6日14:17JSTごろの画像。ディティールが全く分からないほど明るい彗星が横切りつつあります。上向きの白い縦線(スミア+ブルーミング)が出てしまうほどの明るさなんですね。背景がノイズやコロナ、CMEなどの影響で見辛いけれど、星を特定してみました。明るい星が暗かったり見えなかったり逆転現象が起きてますが、特定できた恒星の位置関係は合っています。
ご存知の通り10月に入り太陽面で強いフレアが度々発生、やや大規模なCMEが地球付近まで飛んできている最中なんですね。下A図はNOAAのWSA-ENLIL SOLAR WIND PREDICTION、要するに太陽風予報です。コロナ放出の度にプラズマの大波となって地球軌道まで押し寄せる訳ですが、同じ地球軌道を回るSTEREOたちにとっても機器エラーを起こすほど影響があります。実際STEREO-Aの画像は2日から4日の間が空いてしまい、しかも復旧後はご覧のようにすり切れて壊れかけたビデオ映像みたいな画質になってしまいました。下B図は4日から5日にかけての画像を使ったGIFアニメ。太陽“風”とは言うけれど、本当に波のようですね。※タイムマークはUTです。
もうほとんど壊れてしまったSTEREO-Behind(L5に配置)のぶんまで頑張るSTEREO-Ahead(L4に配置)は、地球より少し先を回っています。(Lはラグランジュ点。)振り返るとてんびん座やさそり座の広がる位置に地球と彗星、それに金星が輝いている訳ですね。ううっ、見てみたい!しばらく大海原は時化ているから鮮明に見える日が来るかどうか分かりませんが、あたたかく見守りましょう。
今日の太陽 ― 2024/10/07
今度はSOHOに写り始めた紫金山・ATLAS彗星 ― 2024/10/08
見かけの上で太陽に近づく紫金山・ATLAS彗星(C/2023 A3)が、ついに太陽観測衛星SOHOのLASCO-C3カメラ写野に現れ始めました。日本時間で日付が8日に変わる少し前からです。左画像はSOHOサイトからの引用で、7日20:06UTC(8日5:06JST)の画像。今後どんどん全体が見えてくるので、もう少し溜まったらアニメーションにしてみましょう。約三日後に写野を脱し、宵空へステージを移します。
画像内の日付マーカーは2024年10月5日記事掲載の進路予報を組み合わせたもの。UTC表記で2時間おきにマークしてあります。また、10月8日0:00JST現在の軌道要素で計算すると次の通り。
SOHOのカメラに写るほど太陽に近いと言うことは「位相角」が180°に近いと言うこと(下A図)。位相角とは「彗星」ご本人から見た太陽と地球の離角です。つまり「地球-彗星-太陽」の順に直線状に並んでいるのです(下B図・リンク)。金星で言うと内合に近い状態ですね。地球はしっぽ側から彗星を見ていることになり、その先に太陽があります。
太陽や地球に接近する彗星が明るく見えるのは「天体が光源に近い」「観察者が天体に近い」といった距離の効果が大きいおかげですが、もうひとつ、今回のような合の位置に近い彗星は身に纏った粒子が「前方散乱」を起こすことによって想定より光度が増す事例が少なからずあるようです。現在の紫金山・ATLAS彗星が予報を大きく上回っているのもそのせいではないかと言われます。いずれ観測と研究が進んで諸々判明したら嬉しいですね。
なお「前方散乱」と「衝効果」は似て非なるものですからお間違え無きように。そもそも彗星は今「衝」にいません。(衝および外合は位相角がゼロに近い。)衝効果を引き合いに出すなら寧ろ「後方散乱」で、視線方向は真逆です。
画像内の日付マーカーは2024年10月5日記事掲載の進路予報を組み合わせたもの。UTC表記で2時間おきにマークしてあります。また、10月8日0:00JST現在の軌道要素で計算すると次の通り。
・近日点通過日: 2024年9月27日 17:45:36 UTC(0.391411 AU)
・地心太陽離角最小: 2024年10月9日 09:56:54 UTC(3.497°)
・地球最接近: 2024年10月12日 15:11:30 UTC(0.472419 AU)
・地心太陽離角最小: 2024年10月9日 09:56:54 UTC(3.497°)
・地球最接近: 2024年10月12日 15:11:30 UTC(0.472419 AU)
SOHOのカメラに写るほど太陽に近いと言うことは「位相角」が180°に近いと言うこと(下A図)。位相角とは「彗星」ご本人から見た太陽と地球の離角です。つまり「地球-彗星-太陽」の順に直線状に並んでいるのです(下B図・リンク)。金星で言うと内合に近い状態ですね。地球はしっぽ側から彗星を見ていることになり、その先に太陽があります。
太陽や地球に接近する彗星が明るく見えるのは「天体が光源に近い」「観察者が天体に近い」といった距離の効果が大きいおかげですが、もうひとつ、今回のような合の位置に近い彗星は身に纏った粒子が「前方散乱」を起こすことによって想定より光度が増す事例が少なからずあるようです。現在の紫金山・ATLAS彗星が予報を大きく上回っているのもそのせいではないかと言われます。いずれ観測と研究が進んで諸々判明したら嬉しいですね。
なお「前方散乱」と「衝効果」は似て非なるものですからお間違え無きように。そもそも彗星は今「衝」にいません。(衝および外合は位相角がゼロに近い。)衝効果を引き合いに出すなら寧ろ「後方散乱」で、視線方向は真逆です。
彗星と関係ありませんが、朝に太陽データをまとめていたらXクラスフレアが発生していました。右下に活動領域が密集し過ぎて位置特定が困難ですが、活動領域13839かな?
NOAAによるX線フラックスは下C図の通りです。途中M7クラスまで落ちてはいますが、トータル2時間以上強い状態が続きました。SDOやSOHOの画像でも激しい爆発の様子が確認できます。これ、彗星にぶつかる???
NOAAによるX線フラックスは下C図の通りです。途中M7クラスまで落ちてはいますが、トータル2時間以上強い状態が続きました。SDOやSOHOの画像でも激しい爆発の様子が確認できます。これ、彗星にぶつかる???
2024年の台風19号が発生 ― 2024/10/09
気象庁によると日本の南東にあった熱帯低気圧が本日15時に台風19号「バリジャット/BARIJAT」になりました。直前の台風18号発生から11日と6時間後の発生、18号消滅から5日と6時間後の発生になりました。
左は19号発生時である本日15:00の気象衛星ひまわり画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。赤点線円は台風中心の直径1000km円。ナチュラルカラー処理のため、薄水色の雲は活発に上昇した氷粒状態、白やグレイの雲は低層の水粒状態を表します。
だいぶ離れているとは言え、この台風が遠因と思われる風が秋雨前線を刺激し、東日本で雨が続いています。また前線に沿って北東の風が流れ込み、本日の当地では最高気温が16.8度という寒さ。数日前に30度を越していたとは思えません。台風はこのまま北上を付ける見込みのようで、本土に直接影響は無さそうです。












