山形の板垣さんが新星発見2024/07/22

20240721_TCP J17490276-2324066
山形県の板垣公一さんが20日20時少し前、いて座に11.0等の突発天体を発見したとのこと。銀河の中心近くで、赤っぽい星のようです。

昨夜は満月がいて座とやぎ座の境界付近で輝いており、しかも薄雲が張り出していたのですが、なんとか工夫して撮影してみました(左画像/背景のモヤモヤは天の川)。対象が明るいので導入は楽。ただ赤緯が低く建物の隙間からしか撮れなかったので、そこで苦労しました。AtelによるとFeII型の古典的新星らしいです。

20240722_18279月
満月が南中するころようやく空が晴れていたので、久しぶりに月も撮ってみました。右画像は22日00:20頃の撮影で、太陽黄経差は約182.79°、撮影高度は約28.84°、月齢は15.68。満月瞬時は21日19:17ごろなので、約5時間後です。

北側がかなり欠けていますね。フンボルト海も綺麗に見えています。アナクサゴラスから伸びる光条が美しい。北極付近には大きな口を広げたエルミート。パスカルが随分手前に来てお

り、その奥にある巨大なブリアンションが見えます。ピタゴラスもリムから離れ、ビックリするくらい中央に寄っていました。 撮影時の地心距離は369218kmでしたから平均より近く、ずいぶん大きいです。今年の満月を大きい順に並べると10月、9月、11月、8月、7月…となりますから、これから名月のシーズンに大きくなるのは楽しみですね。

このほか金星と土星も撮影しました。金星は7月5日以来のチャレンジになりました。この間、夕方は一度も晴れてくれなかったのです。昨夕も薄雲がべったりでしたが、どうにか双眼鏡とカメラで捉えることができました(下A画像)。前回は日没前だったけれど、今回は日没直後。時の流れを感じます。宵の明星は少しずつ高くなっているのですね。

土星は満月の撮影に続いて準備していました。ところが程よい高度になった頃にまたしても雲が…。とりあえず40分以上粘り、撮影できたものをデローテーションしました。雲が出て以降はシーイングが悪化して眠い像になってしまいました。環が少しずつ傾き始めています。※これまで使用機器の組み合わせの制約でADCを入れることができませんでしたが、試行錯誤の末に今回からようやく使い始めることができました。色ずれが無くなっていいですね。





  • 20240721金星

    A.21日宵の金星
  • 20240722土星

    B.22日未明の土星


コメント

トラックバック