小惑星が地球に大接近2024/06/30

20240629_小惑星2024MK
昨夕から今日未明にかけての天気予報は曇りでしたが、薄雲があったものの概ね晴れてくれました。期待してなかった晴れ間が突然やって来ると何をしていいのか迷ってしまいますが、ちょうど地球に大接近した小惑星があったので狙ってみました。

この小惑星は「2024 MK」と呼ばれ、発見されたばかりのアポロ群に属するNEOかつPHAです。NASA-CNEOSサイトのデータベースによれば直径150mほどの大きさで、昨夜13:49UTごろ(29日22:49JSTごろ)に地心からおよそ0.00197AU(295000km弱)のところを通過したとみられます。

最接近時は我が家から隣家に隠れる低さでしたが、およそ30分後に見えてきたところを捉えることができました(左上画像/露出開始は23:15頃から)。日付を跨いで合計三回撮影しました(下A・B画像)。いずれも線のような軌跡はトータル20分の移動に相当し、同一縮尺にしてあります。微妙に進行方向や速度が変わり、また途中の増減光が感じられます。このあと空のモヤはどんどん酷くなり、月や土星が昇った頃にはぼんやりとした空に…。間一髪の撮影となりました。この小惑星は想像よりかなり明るく、モニターPC上でも移動の様子がはっきり見えました。地球接近小惑星の捕捉は久々でしたが、何度やってもワクワクしますね。

  • 20240629_小惑星2024MK(2)

    A.小惑星2024 MK(29日23:40頃から)
  • 20240629_小惑星2024MK(3)

    B.小惑星2024 MK(30日0:05頃から)


「小惑星2024 MK」に先立ち、別のアポロ群小惑星「2011 UL21/415029」も撮ってみました(下C画像)。こちらは直径が2kmクラスの巨大さで、27日20:16UT(28日5:16JST)ごろ地心に最接近したとみられます。最接近時は日本の昼間、しかも地面の下でした。その日の宵ごろスピカの南側に見えたことでしょう。(当地は悪天。)昨夜はスピカの東に移動していました。こちらは最接近時の距離がおよそ0.04439AU(6640000kmあまり)でしたから、大きいサイズとは言っても2024MKより暗いです。最接近から1.5日以上経過し、移動も遅くなりました。下A画像はトータル30分の移動幅です。

空いた時間に「T CrB」も撮影できました(下D画像)。全く明るくなっていませんね。むしろ暗くなった?上辺の輝星はεCrB(約4.1等)で、T CrBが予想通り増光すればεCrBよりずっと明るくなるはずです。なおこの画像内に小惑星パラスが写っています。お時間があればぜひ特定してください。

  • 20240629_小惑星2011UL21

    C.小惑星2011UL21
  • 20240629_T-CrB

    D.T CrB


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