2023年で日の出が最も遅いシーズンです ― 2023/01/04
冬至を挟んで2022年の日没最早日と対を成す2023年の日出最遅日の時期がやってきました。
左図は恒例の「日出最遅日マップ・2023年版」。ご覧のように今日4日時点で北海道南部や青森県の一部が「年間でもっとも日の出が遅い日」になっています。今後二週間ほどかけて南下し、日本全体の日の出は次第に早くなってゆくでしょう。去年の関東では最遅日の前日にまとまった雪になりました。今年はどうでしょうか?
2022年の日出最遅日マップと比べほとんど変化が無いように見えますが、今年のほうが日付境界線が少しだけ北上しています。逆に言うと、去年の境界線近くの街は、今年の最遅日が一日遅れているのです。北上は閏年まで続き、その翌年は4年前に近い位置まで一気に南下します。このあたりの解説は2018年1月8日記事にまとめてありますのでご覧ください。
去年と今年とで日付がずれる具体例をひとつだけ見てみましょう。左は京都府庁がある京都市での日の出直後の様子。2022年と2023年それぞれ1月5日から10日までをステラナビゲーターで描いたものです。そぎ落としたかまぼこのように見えるのは、地面からわずかに顔をのぞかせた太陽上辺。これは日出時近くのアナレンマを表しており、“アナレンマの一番下に近い太陽は何日なのか”という命題と同義です(2017年1月6日記事や2017年6月29日記事参照)。
時刻を固定して日付ごとに比べてみると、太陽上辺がいちばん低くなるのは2022年が1月7日、2023年は8日。極くわずかな違いですが、このかまぼこの波を毎年描くと4年周期のウェーブが見られます。(全国どこでもそうなります。)京都市の場合はこの4年間に7日と8日とを行ったり来たりする訳です。またかまぼこ山の高さが年によって違うことから、同一日の日出時刻(厳密解)も4年周期で変化することが予想できるでしょう。
ものすごく小さなお話なので普段気にすることも無く一生を過ごしてしまう方がほとんどだと思います。厳密解の日差は秒のオーダーですから、新聞や天文カレンダーに載ることもありませんね。実際、大気差による浮き上がりの変化のほうが大きいでしょう。ですが、これらの理屈を知っていると少しだけ自然を見る目が変わってきます。
参考:
日出没・暦関連の記事(ブログ内)
ユーティリティ「太陽と月の時刻表/夜空の時刻表」
左図は恒例の「日出最遅日マップ・2023年版」。ご覧のように今日4日時点で北海道南部や青森県の一部が「年間でもっとも日の出が遅い日」になっています。今後二週間ほどかけて南下し、日本全体の日の出は次第に早くなってゆくでしょう。去年の関東では最遅日の前日にまとまった雪になりました。今年はどうでしょうか?
2022年の日出最遅日マップと比べほとんど変化が無いように見えますが、今年のほうが日付境界線が少しだけ北上しています。逆に言うと、去年の境界線近くの街は、今年の最遅日が一日遅れているのです。北上は閏年まで続き、その翌年は4年前に近い位置まで一気に南下します。このあたりの解説は2018年1月8日記事にまとめてありますのでご覧ください。
去年と今年とで日付がずれる具体例をひとつだけ見てみましょう。左は京都府庁がある京都市での日の出直後の様子。2022年と2023年それぞれ1月5日から10日までをステラナビゲーターで描いたものです。そぎ落としたかまぼこのように見えるのは、地面からわずかに顔をのぞかせた太陽上辺。これは日出時近くのアナレンマを表しており、“アナレンマの一番下に近い太陽は何日なのか”という命題と同義です(2017年1月6日記事や2017年6月29日記事参照)。
時刻を固定して日付ごとに比べてみると、太陽上辺がいちばん低くなるのは2022年が1月7日、2023年は8日。極くわずかな違いですが、このかまぼこの波を毎年描くと4年周期のウェーブが見られます。(全国どこでもそうなります。)京都市の場合はこの4年間に7日と8日とを行ったり来たりする訳です。またかまぼこ山の高さが年によって違うことから、同一日の日出時刻(厳密解)も4年周期で変化することが予想できるでしょう。
ものすごく小さなお話なので普段気にすることも無く一生を過ごしてしまう方がほとんどだと思います。厳密解の日差は秒のオーダーですから、新聞や天文カレンダーに載ることもありませんね。実際、大気差による浮き上がりの変化のほうが大きいでしょう。ですが、これらの理屈を知っていると少しだけ自然を見る目が変わってきます。
参考:
日出没・暦関連の記事(ブログ内)
ユーティリティ「太陽と月の時刻表/夜空の時刻表」


